高市総理は1月、衆議院解散の決断表明会見では「これから半年近くに及ぶ国会で、“国論を二分するような”大胆な政策、改革にも、批判を恐れることなく果敢に挑戦していくためには、どうしても政治の安定も必要だが、国民の皆様の信任も必要だ」と訴えた。
4月18日と19日に実施した今回のFNN世論調査では、動きだした“国論を二分するような”政策・改革についても、有権者の意識を探った。

「再審制度見直し」と「憲法改正」に続き、「安定的な皇位継承」に向けた有権者の回答を詳しく分析する。
「女性皇族の結婚後の身分」は政府有識者会議報告書の案への支持が最多
皇族の数を確保するための、女性皇族の結婚後の身分の在り方について尋ねたところ、意見が三分した。
まず、政府有識者会議が報告書で案として提示した「女性皇族は結婚後も皇族とし、その夫や子は皇族としない」が35.8%で最多だった。

特に、女性は40.2%がこの案を支持し、他2案に15ポイント近い差を付けて最多だった。
年代別では60代の45.3%が支持し、他2案に20ポイント前後の差を付けた。
次に、現在と同じく「女性皇族は結婚後、皇族の身分を離れる」が29.7%で続いた。
参政党・チームみらい・日本保守党などの支持層はこの案を選んだ割合が最多となった。
「女性皇族は結婚後も皇族とし、その夫や子も皇族とする」は28.9%だった。
「夫や子も皇族とする」は従来、立憲民主党が検討していた案だ。
皇族には、投票権や職業選択の自由などの権利がない。
立憲出身で中道改革連合の野田元総理は4月6日、この案を推す理由をSNSに投稿した。
野田氏は、女性皇族と結婚した夫やその子を皇族にしない場合、夫や子には「投票権のみならず被選挙権もあるから、立候補することも政党を設立することもできる。宗教団体、営利企業を主宰するのも自由だ。子はスカウトされてタレントになる可能性もある。SNSも活用できるし、政治的発言も自由だ」と指摘し、「配偶者や子を皇族にしないと不都合が多いと考えている」とつづった。
立憲支持層でこの案を選んだのは、71.8%に上った。
同じく最多の37.3%がこの案を選んだ中道支持層は、「夫と子は皇族としない」も36.9%で、互角だった。
4月15日、国会で約1年ぶりに安定的な皇位継承や皇族数の確保に向けた衆参の正副議長と各党派の責任者による協議が開かれ、それぞれが自らの党派の統一見解を述べたが、中道は党内意見がまとまっていないとして、統一見解を発表できなかった。
衆議院の森議長は中道に対し、約1カ月後に開く予定の次の会議までに党の見解をまとめるよう申し入れたが、今回の調査で「夫と子の身分」について支持層の意見が二分していることが明らかとなった今、党内意見をまとめきれるのか、小川代表の手腕が注目される。
旧宮家の男系男子「皇族入り」への賛成が6割弱に
安定した皇位継承に向け政府有識者会議が報告書で示した案の一つ「11ある旧宮家の男系男子(父方が天皇の血筋を持つ男性)を皇室に迎える」への賛否を尋ねたところ、「賛成する」が58%で、「反対する」は31.9%だった。

この案には、男性の67.4%が賛成し、女性の賛成(49.3%)を大きく上回った。
年代別の賛否に特筆すべき差は見られなかった。
支持政党別では、「賛成」を「反対」が上回ったのは、立憲支持層(「賛成する」=44%/「反対する」=48.6%)だけだった。
「11ある旧宮家の人々は皇籍を離脱して以降80年近く一般国民として過ごしてきたことから、再び皇族とされても国民に受け入れられにくいのではないか」などと懸念する声もあるが、今回の調査結果からは、国会での議論を経て提示されれば多くの国民に受け入れられる可能性が垣間見えた。
