デジタル技術で業務を効率化し新たな価値を生み出す企業のDX化。地方は首都圏に比べ遅れをとっているといわれていますが、この状況を打破しようと岡山市の中国銀行が東京の会社とタッグを組みました。

岡山市に本店を置く中国銀行。ここで働く、橋詰星明さん(38)。胸元には中国銀行の行員の証であるバッジを付けていますが…。

(中国銀行キャッシュレス推進チーム 橋詰星明さん)
「東京のシステム会社「ラクス」から出向で来ている」

元々、東京のシステム会社「ラクス」の社員。2年前から中国銀行に出向し、行員として働いています。

(橋詰星明さん)
「(Q:全然違う職種?)文化も違うしやっていることも違う。非常に真面目な人が多い」

畑違いとも思える橋詰さんが出向している理由、それは。

(中国銀行デジタル・リテール営業部 佐々木博章部長)
「地方銀行として地域にDXを広める、DX戦略をうたっていてラクスの商品が合致した。システムの技術的な所が銀行員には分からないので補ってもらう」

「ラクス」の商品は経費精算や文書管理など事務作業をデータ管理するシステム。橋詰さんはなかなか進まない地方企業のDX化を推進する「助っ人」として活躍していて、ラクスとしても地方銀行に社員が出向するのは全国で初めての試みです。

この日、橋詰さんが同僚と向かったのは津山市の中小企業。

(橋詰星明さん)
「中国銀行のキャッシュレス推進チームの橋詰と申します。こういうことに手を付けたいとか検討していることは?」

(ガット 松本啓一社長)
「検討はしているが何からしていいか分からない」

ビルのメンテナンス業などを営むこの会社。従業員130人の平均年齢は56歳で、高齢層も多く働いています。勤怠管理から経理関係までほとんどの事務作業がアナログ。一般的に地方の中小企業ではIT人材の確保が難しいだけでなく高齢化が進んでいることで、長年の慣習を変えることへの心理的なハードルもあるといいます。

しかし銀行としてはDX化を推進して地域経済の活性化につなげたい。橋詰さん、腕の見せ所です。

(橋詰星明さん)
「どういう経費精算が多いですか。経費精算書を作って回す企業もあるが」
(経理担当)
「精算書を書いて領収書を貼り付ける」

領収書を紙に貼り精算するやり方に対して、提案したシステムは。

(橋詰星明さん)
「領収書をもらったらアプリでカメラを起動して写真を撮る。機械が、日付やインボイスを読み取るので勝手に精算書ができあがる」

(ガット 松本啓一社長)
「効率化できた分、コミュニケーション不足になるのでは」

(橋詰星明さん)
「はんこをもらいにいっていたコミュニケーションが電子になるが、事務作業で浮いた時間で別のコミュニケーション取る」

【約1時間、システムの概要説明でこの日は終了】
(ガット松本啓一社長)
「業務が変わるので多少の抵抗はあるが、周りがこれだけ進むとせざるを得ない状況。(従業員)みんなへの周知と、できるようになることがハードル」

(ガット担当 中国銀行津山支店 原田一宏さん)
「人口減少による人手不足で経理やバックオフィス(管理部門)の人材確保が難しいと聞いている。デジタル化のソフトで改善してほしい」

中国銀行に出向してもうすぐ2年。岡山を中心に企業を400社以上回りDX化を推進してきた橋詰さんの信念は。

(橋詰星明さん)
「手作業や紙でやっている業務を少なくして、最終的に人にしかできない仕事があると思うのでそこに人的リソースを投じてもらえるように提案したい」

岡山放送
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