集中力は「自律神経」も関係する
集中できない原因は、こうした外部環境の問題だけではありません。実は、集中できるかどうかには、私たちの体に備わる「自律神経」の働きも関わっていると考えられています。
自律神経とは、呼吸や心臓の動き、消化など24時間休まず体の機能をコントロールしている神経のことです。
自律神経には、覚醒状態を促し緊張状態のときに働く「交感神経」と、リラックス時に働く「副交感神経」の2つがあり、シーソーのようにバランスを取り合っています。
私たちが集中できないとき、心の中には不安や興奮などさまざまな感情が生じています。感情は自律神経とも連動しており、不安や興奮を感じているときはたいてい交感神経が過剰に優位になります。
集中するために適度な覚醒は必要ですが、交感神経がたかぶりすぎると、今度は逆に集中しにくくなることがあります。こうした状態をコントロールするのに、意志やモチベーションだけではなかなかうまくいきません。場面に応じて自然にシフトできるような「仕組み」が必要です。
実用本に書かれたノウハウを取り入れようとしても、なかなかうまくいかない。そんなときは「能力が足りないから」と自分を責めるのではなく、「行動が起こるための適切な仕組みが不足していたからだ」と捉えてください。
自分のせいではなく、仕組みのせいにするのです。この視点を持つことで、自己否定に陥らず、「では、どんな仕組みを作ればいいのか?」と前向きに改善策を考えられるようになります。
吉川ゆり
Mental Breakthrough Coaching(TM)スクール代表。社会を変える土台としての「人の変化の構造」を体系化し、経営者・リーダー・医療者・教育者・芸術家など変化を起こす人材を育てている
