さまざまな災害が各地で起こる日本。離れて暮らす親について「大丈夫だろうか」と不安がよぎったこともあるだろう。実家の防災を強化するにはどうすればいいのか。

国際救命救急災害レスキューナースとして、気軽に取り入れられる防災術を発信している辻直美さんの著書『レスキューナースが教える 最強版プチプラ防災』(扶桑社)から、一部抜粋・再編集して紹介する。

実家の防災化、3つの進め方

実家はものに溢れていて、地震が起こったら親は大丈夫だろうか。そんな心配をしている人も多いのでは?

離れて暮らす親の命を守るため、「地震に強い実家」にする3つのステップを紹介します。

まずは「心配している」ことを伝えよう(画像:イメージ)
まずは「心配している」ことを伝えよう(画像:イメージ)
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step1:「心配している」と伝える
「危ないから捨てるよ!」「どうせ、使ってないやん!」と、一方的に片付けを始めても、もめるだけ。「地震で死んでほしくない」「生きていてほしい」という気持ちをきちんと伝えましょう。親世代にとってものを持つことはある種、幸せの証し。それを片付けるのですから、説得するのではなく納得してもらうことが大切です。

step2:一緒に災害のシミュレーションをする
揺れたときにとるべき行動を客観的にアドバイスするのがおすすめ。たとえば、「キッチンにいたら、まずはテーブルの下に逃げてね」と言いながら、一緒にテーブルの下に入ってみる。もしそこに梅酒のビンが置かれていたら、「これは危ないね」と言って収納場所を考える。一緒にシミュレーションをするのが重要です。

step3:まずは寝室から着手する
キッチンなどはものが多すぎて、途中で挫折しがちです。実家の中で比較的、ものが少ない寝室から始めて、達成感を味わってもらい、防災と片付けのモチベーションを維持できるようにします。寝室から着手するのは、即座に対応しにくく、より危険な就寝中の揺れに備えるためでもあります。

防災対策は生前整理につながる

【Point】防災対策は生前整理にもなる
ものを捨てるのにもお金がかかる時代。少しずつ片付けることで、肉体的にも精神的にも、金銭的にも負担が軽減されます。ものは宝物にもなれば負債にもなる、と心得て。

【Caution!】実家の心配をする前に自分の家は大丈夫?
自分の家の防災対策ができていないのに、親のことを心配している人はすごく多いです。親に口出しする前に、まずは自分の家の防災化を。その様子を親に見せるほうがよほど効果的です。

『レスキューナースが教える 最強版プチプラ防災』(扶桑社)

辻直美
吹田市民病院、聖路加国際病院で勤務後、国際災害レスキューナースとして活動。 国境なき医師団や国際緊急援助隊医療チームにも所属。 東日本大震災や西日本豪雨などでの救助も行う。いままで30カ所以上の被災地にて活動する。今では、防災講演会、幼稚園から大学まで防災の授業も自治体企業の防災コンサルもしている。

辻直美
辻直美

吹田市民病院、聖路加国際病院で勤務後、国際災害レスキューナースとして活動。 国境なき医師団や国際緊急援助隊医療チームにも所属。 東日本大震災や西日本豪雨などでの救助も行う。いままで30カ所以上の被災地にて活動する。今では、防災講演会、幼稚園から大学まで防災の授業も自治体企業の防災コンサルもしている