福島第一原子力発電所2号機では、3回目の燃料デブリの採取に大型の“ロボットアーム”を使用する計画だが、東京電力は3月19日、防水性能を高めるための処理が必要になったとして、原発構内への搬入時期を「3月末」から「4月前半」に見直した。

福島第一原発では、事故後13年8か月が経過した2024年11月にようやく、2号機で初めてとなる燃料デブリの採取に成功。その後、2025年4月に2回目の採取を実施した。
格納容器につながる配管の中に、事故の熱で溶けたケーブルなどが固まって詰まっていたため、2回の採取とも、比較的狭い場所を通ることができる“釣り竿型”のロボットを使用。
3回目の採取は、約78億円をかけて製作した大型の“ロボットアーム”を使用する計画となっている。

一方、このロボットアームについては、一部のケーブルが経年劣化で断線していたことが発覚。また、実際の環境を模擬した試験を行ったところ、配管に引っかかるという事象も発生。さらに耐放射線性がメーカーの仕様を満たしていないことが発覚し使用実績のあるカメラに付け替えるなどの対応に追われ、2025年度後半にも投入と予定されていたものの、「2026年度に試験的取り出し着手」と延期されていた。

さらに今回、放射性物質の拡散を抑制するために設ける「エンクロージャ」と呼ばれる箱のなかに水を噴霧して行う防水試験を福島第一原発の構外で実施したところ、通信エラーが発生。調査の結果、浸水が原因と確認されたため、防水性能を高めるための処理が必要になったとして、原発構内への搬入時期を「2026年3月末」から「4月前半」に見直している。

福島第一原発に残る燃料デブリは1号機に279t、2号機に237t、3号機に364tの計880tと推計されていて、これまで2回の採取を行ったが合計量は約0.9gにとどまっている。

福島テレビ
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