高知の山あいの北川村で「田舎ずし」
続いて向かったのは、北川村。清らかな川の流れと豊かな自然に育まれた高知県の山あいに位置している。
村の平均標高は400m。年間を通じて温暖で、雨も多く昼夜の気温差が大きいためユズの栽培に適している。北川村は、ユズの生産量日本一を誇る高知で最も生産が盛んな地域だ。

そんなユズを使ったおすしが田舎ずし。
田舎ずしは、高知の山あいで受け継がれる魚の代わりに野菜を使ったおすしのこと。酢飯に使うお酢の代わりにゆず果汁を使う、高知県の郷土料理。

今回、田舎ずしの作り方を教えてくれるのは、中野和美さんと西岡和さん。2人は長年、北川村の伝統的な田舎ずし文化を守り続け、その経験を次の世代へと伝えている“レジェンド”なのだ。

材料はしいたけ、こんにゃく、甘辛く煮たたけのこ、ゆず果汁に漬けた「りゅうきゅう」。みょうがは砂糖とゆず果汁に漬け、一度冷凍し解凍させたものを用意する。
作り方は、まずボウルに焼きサバのほぐし身、塩、旨み調味料、しょうが、ゆず果汁を入れ混ぜ合わせる。先ほどまぜた調味料に、砂糖を入れ軽く混ぜたら、ご飯の上にかける。
次に、しゃもじでご飯を崩すように混ぜ、均等に混ざったらごまを振りかけ、さらに混ぜ合わせる。
続いて寿司を握っていく。酢飯を整えてしいたけ、みょうが、たけのこ、こんにゃく、りゅうきゅうの具材を使って握り、全てのすしを盛り付けたら完成する。

植野さんは「全部地元の食材だけどそれがごちそうになる。ごちそうってこういうことを言うんでしょうね」と感動していた。
高知市内の居酒屋で「おきゃく」
続いてやってきたのは、高知市内にある居酒屋。2006年開店の居酒屋いつものところ「十刻」だ。

古民家風の店内はふらっと立ち寄れるカウンター席のほか大小の個室も。高知出身の大将・坂本親信さんが作る、地元の旬の食材を使った絶品メニューに、県外から「高知の旨い!」を求めて連日多くの人が訪れる人気店。
植野さんも何度も訪れているお気に入りの店で、高知の食材を使った絶品料理の数々を堪能。

高知の言葉で「宴会」のことを指す「おきゃく」のような料理の数々に感動する植野さん。こうした「おきゃく」は高知の人々の心に根付く文化で、毎年3月には市内全体が宴会場になる「土佐のおきゃく」を開催するほどだ。
そこで振る舞われる郷土料理が「皿鉢(さわち)」。さまざまなデザインの大皿に海の幸・山の幸を贅沢に盛り付けた豪華な一皿。その料理に欠かせない、お酒を探しに向かった場所が高知・佐川町。
