事故から15年たった今も廃炉作業が続いている東京電力・福島第一原発。
事故後初めて中継での取材が可能になりました。

福島・双葉町から、福島テレビ・豊嶋啓亮アナウンサーが中継でお伝えします。

かつて津波によって全てが流されたこの場所には、記憶を伝える施設や企業の進出など着実な歩みが進められています。

一方で、福島の15年は原発事故からの再生とともにありました。

この場所から約4km離れたところにあるのが福島第一原発です。
その建屋のすぐそばで、今回、事故後初めて中継することが許可されました。

ここからは、現地から藏本智大アナウンサーが中継でお伝えします。

国と東京電力が掲げる福島第一原発の廃炉完了は2051年。
残り25年となりました。

11日も廃炉にあたった作業が進んでいますが、事故から15年がたち、今回、原子炉建屋のすぐそばから中継でお伝えすることができています。

私がいる場所は、一番近い2号機から約100メートル離れた場所にいます。

事故直後、こちらの場所は1時間あたり約1.2ミリシーベルトと放射線量が高く、防護服を着ないと立ち入ることができなかったんですが、現在の格好は積算の線量計のみとなっていて防護服はありません。

そして、ゴーグルやマスクといった簡易的な装備をすれば防護服なしで原発の約96%に立ち入ることができるとのことです。

これは構内のがれきの撤去、そして樹木の伐採といった放射性物質の舞い上がりを防ぐための対策の効果も大きく、現在の放射線量は1時間あたり0.015ミリシーベルト、事故後の約80分の1にまで低下しています。

かつては首都圏へと電気を送り出していた福島第一原発ですが、15年前の地震と津波で次々と電源が失われるなどして、1号機と3号機では水素爆発。
2号機もベントという作業に失敗し、大量の放射性物質が拡散するなど過酷な事故に見舞われました。

先ほど私は、15年たってこのように装備が軽くなったと、事故後から変わったこと・明らかになったことをお伝えしましたが、1号機から3号機の中には、核燃料が溶け落ちた燃料デブリが残されていて、これが、いまだ詳細がつかめないというブラックボックスも存在します。

──今の第一原発の様子、そして現状、第一原発はどんな状況に置かれている?

現在は多くの作業員が作業を終えて帰られているので、この場所は私たちメディアだけとなっています。
作業内容としては、構内では先週から18回目の処理水の海洋放出が始まり、3号機では内部の状況を把握するために格納容器内に小型のドローンを飛ばす調査なども行われています。

1日に多くて5000人ほどが廃炉を目指し作業にあたっています。
燃料デブリの取り出しなど、年々少しずつ遅れが公表される作業工程がありながらも、最終的なゴール、2051年に向けた目標は変わらず、2026年も3月11日を迎えています。

宮司愛海キャスター:
福島第一原発はかつて首都圏へ電気を送り続けていた場所でもあります。15年を迎える今、首都圏で電気を使っていた私たち自身が、この現状をどう受け止めるかも大切になってくるわけですね。

SPキャスター パトリック・ハーラン氏(パックン):
大事ですね。我々も電気のユーザーとして、関係性と自分の責任も忘れないでいきたいですね。さらに再稼働が続いている中で、この議論に皆さん当事者の気持ちで参加してほしいです。信頼関係、そして安全性をどう確保するのか、皆さんで話し合いたいです。

宮司愛海キャスター:
まだまだ除染土の問題もあります。私たち自身の問題として考えられるかどうかが改めて問われています。

福島テレビ
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