福島県は、2021年度から2025年度まで行われてきた「復興知」事業について、採択大学等からのべ4万人以上の学生や教員が県内を訪れ、この間に参加した学生100人以上が浜通り地域等で就職・就農したと明らかにした。
これは、3月2日に行われた県議会2月定例会において、自民党・山口信雄県議の一般質問に対する答弁で公表されたもの。
「復興知」事業は、東日本大震災や原発事故以降、福島県浜通り地域等で行われてきた復興支援活動の積み重ねによる“福島復興に資する「知」” を集積するため、大学の教育研究活動の定着などを推進する事業。学生や教員が地域住民と交流を深め、地元の特産品を活用した醤油やビールなどの6次化商品を開発したり、住民へのインタビューをまとめた冊子を作成したりするなどしてきた。
また、この間には「復興知」運営拠点を浜通りに設置する大学が出てくるなど、大学と浜通りの交流が深まっている。
福島イノベーション・コースト構想推進機構が取りまとめた成果報告によると、この5年間(2025年度は10月末時点)で採択大学等の学生の参加人数はのべ3万3,321人、教職員の参加人数は1万5,734人だった。
参加学生の卒業後の進路として浜通り地域等での就職・就農が116人、同地域で起業した学生が10人、移住した学生は9人となっていて、このほかにも福島県庁や福島県内の市町村役場に就職したり、教員として採用されたりした学生もいるという。
この事業は2026年度以降も継続される方針で、県は「震災後、若い世代の流出が激しかった浜通り地域等において、全国から学生がやってくるということは地域にとっても良い刺激となっている。学生のアイデアによって様々な産品が生まれるなどの成果が出ており、今後もさらなる広がりをつくっていきたい」としている。