15年前の東日本大震災で、福島県白河市では大規模な土砂崩れが発生し13人が犠牲になった。当時、最も早く現場に到着した消防隊員の1人は「恐怖でしかなかった」と振り返る。突然、命を奪う土砂災害から身を守るために、今一度、あの日の教訓を問い直す。

今なお残る震災の爪痕

東日本大震災によって、福島県白河市の葉ノ木平(はのきだいら)地区では大規模な土砂崩れが発生した。
この災害で住宅とアパートあわせて10棟が押しつぶされ、13人が生き埋めとなった。

2011年3月11日 土砂崩れが発生した白河市葉ノ木平地区
2011年3月11日 土砂崩れが発生した白河市葉ノ木平地区
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現場は現在、葉ノ木平震災復興記念公園として整備されているが、今でも大きく削れた山肌が、当時の災害の規模の大きさを物語っている。
未曾有の災害の記憶と教訓を後世に伝えようと、園内には記念碑が設置されている。

消防隊員も覚えた「恐怖」

「大量の土砂の中に人が埋まっているかもしれないという話を近くの人から聞いて、これは恐怖でしかありませんでした」
こう語るのは、白河地方広域市町村圏消防本部の藤田浩司消防指令だ。当時、最も早く現場に到着した隊員の1人である。

当時の状況を語る 白河地方広域市町村圏消防本部の藤田浩司消防指令
当時の状況を語る 白河地方広域市町村圏消防本部の藤田浩司消防指令

倒れた大木の撤去や、崩れた住宅に入っての捜索は困難を極めた。
中に取り残された人を傷つけないよう慎重な作業が求められ、手作業でも泥をかき分けたという。

重機と人力で要救助者を探す (2011年3月)
重機と人力で要救助者を探す (2011年3月)

藤田さんは「重機で土砂を除去しながら、人為的なものがあれば、そこを細かく警察・消防・自衛隊とモノをどかして確認にいく。だけど、なかなか要救助者の発見には至らなかった」と当時の状況を振り返る。

被災からの教訓

崩れ出すまで危険を察知しづらく、ひとたび発生すれば一瞬で住宅をのみ込む土砂災害。
藤田さんは、被害を完全に防ぐことは難しいからこそ、日ごろからハザードマップの確認など“万が一”への備えの必要性を訴えている。

当時の被害の様子
当時の被害の様子

「自分たちの命は自分で守る。自分たちの地域は自分たちで守る。という自助・共助の防災意識をさらに広めていけたらいい」

突然襲ってくる災害から命を守るために、15年前の教訓を今一度問い直す必要がある。
(福島テレビ)

福島テレビ
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