岩手競馬の競走馬から禁止薬物が検出された問題を巡り、岩手県競馬組合から行政処分を科された調教師たちが処分の取り消しを求めた裁判で、盛岡地方裁判所は2月20日、訴えを退ける判決を言い渡しました。
県競馬組合を相手取り訴えを起こしていたのは、組合から行政処分を受けた調教師ら4人です。
裁判のきっかけとなったのは、2018年から2019年にかけ、岩手競馬の競走馬5頭から禁止薬物の「ボルデノン」が相次いで検出された問題でした。
県競馬組合は調査結果などを踏まえ、「ボルデノン」は厩舎の敷きわらに含まれていた可能性が高いとしつつも、原因は特定できず、第三者による混入や自然発生も否定できないと判断。
その上で規則に基づき5頭を管理していた調教師4人に対して、「戒告」と出走手当などを支払わない「賞典停止」の処分を科していました。
これに対し調教師らは「規則は過失があることを前提としているため原因が不明なら過失は問えない」と主張し、処分の取り消しを求め提訴。
一方、組合側は訴えを退けるよう求めていました。
20日の判決で盛岡地裁の柵木澄子裁判長は調教師側の訴えを退けました。
判決では「調教師に過失がない場合にも一定の処分を科すことが許されないとは言えない。原因は特定されておらず、調教師側に過失がないと立証されていない」などと指摘しています。
判決を受け4人のうちの1人櫻田浩樹調教師が今の心境を語りました。
岩手競馬所属 櫻田浩樹調教師
「腑に落ちないというところ。もうちょっと違う内容の処分があったのではないかと思う。原因不明のまま終わらせることがないようにという思いも込めて、お互いに寄り添っていければと思う」
櫻田調教師は控訴について他の3人と話し合って決めるとしています。
また県競馬組合は「組合の主張が理解されたものと考えている」とコメントしています。