善玉菌を元気にする発酵食品には、ヨーグルトや納豆、味噌、漬物などがあるが、これらは「通過菌」といって5日ほどしか腸にいられないため、毎日食べる必要がある。

そして、食物繊維とオリゴ糖は腸内細菌の餌となるのでさまざまな種類を積極的に摂りたい。子どもに苦手な野菜があったら、工夫しながら少しずつ食べさせることが大事だという。
「我が家の味」は反抗期の癒し飯にも
「3歳くらいから子どもはいろいろなものを食べ始めるので、『我が家の味』というものを一品で良いので作ってみてください。人間には『これを食べると癒される』という味があるようです」
忙しい時は無理をせず、ゆとりができた時に作ってみよう。
その一品は子どもが反抗期に突入した時の“癒し飯”になることもあるという。

「思春期になるとホルモンが嵐のように体内に出てきて脳がパニックを起こします。本人もどうしていいかわからない状態になり、時には親に暴言を吐きますが、それは本人ではなくてホルモンが言わせているので本気にしてはいけません。そんな時は『我が家の味』を作って黙って出してあげる。穏やかになることもあります」
時には子どもと一緒に料理をするのも良い。
特に男の子は高齢になった時の幸福度が違うという。

「奥さんに先立たれた時、残された男性はすぐに亡くなる方が多いですが、自分で料理を作れる人は大丈夫です。小さい頃に作った経験があると、しばらくブランクがあってもいざとなったらできるもので、子どもの頃の食育はとても大事です」
働きながらの育児は忙しく大変だが、1週間に一度で良いので手作りに挑戦してほしい。子どもの頃からのバランスのとれた食事は、将来の生活習慣病やがん予防につながるからだ。