日本人も修復作業に関わった世界遺産訪問

インドネシア訪問6日目を迎えられた天皇陛下。現地の人々や取材陣に向き合われるその姿は飾らない人柄がにじむものだった。

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6月22日陛下が訪問されたのは、古都ジョクジャカルタにある世界遺産ボロブドゥール寺院。

かつては火山灰に埋もれ、消滅の危機にあったといわれるこの寺院。

その修復作業には日本人も深く関わっていて、陛下は上皇さまと共に長年心を寄せられていた。

修復作業について説明を受けられる上皇さまと陛下
修復作業について説明を受けられる上皇さまと陛下

日本時間午前10時半ごろ、念願の視察をかなえられた陛下は現地の伝統的な染め物「バティック」のシャツと素足にサンダル姿。

サンダルの理由は遺跡の保護のためだという。

修復作業がいかに大変なものだったか熱心に耳を傾け質問を重ねられる一方、ガイドの冗談には笑顔を見せられる和やかな場面も。

ガイド:(英語)
陛下準備はよろしいですか?4年間こちらに滞在していただけますか?(笑)

そして時折、胸ポケットからデジタルカメラを取り出されると、遺跡や風景をパチリ。

陛下はこのカメラを長く愛用し、視察先で撮影した写真を自らの研究などにも活用されている。

そして視察を終えられると、遺跡をバックに記念撮影も。

こうしてジョクジャカルタでの日程を終えられた陛下は最後に…

天皇陛下:(後ろのボロブドゥール寺院に気づかれ…)
ちょうど(遺跡が)よく見えるんですね

遺跡のすぐ側で記者団の取材に応じられた。

こうした現地での取材対応は、皇太子時代から行われてきたもの。

訪問先で感じられたことを率直に話される機会は、即位後も続けられている。

――サンダルはいかがでしたか?

天皇陛下
サンダル(笑)…あの…思ってたより履き心地が良かったんです。そしてまたサンダルを履くことによって、この寺院を保存しようという、そういった方々の熱意を強く感じました

さらに愛子さまと同世代の若い人たちについて問われると、陛下は外国を実際に訪れることの大切さを語られた。

天皇陛下
今はインターネットでもっていろいろ外国の情報が手に取るようにわかりますけれども、やはり外国に実際に行ってみなければ、わからないことというのは数多くあると思います

お人柄がにじむ言葉で今回の訪問を振り返られた陛下…

天皇陛下
よろしいですか?どうも

記者団に会釈される陛下
記者団に会釈される陛下

陛下は23日皇后雅子さまと共に帰国の途につかれる。

(イット! 6月22日放送より)