「全部持って帰れよ。ここ船あげるところだから」

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厳しい口調で注意を呼びかける漁業協同組合の男性。これは、千葉県でカキを乱獲する中国人とみられる集団を撮影した映像です。

めざまし8は、地元住民が長年悩まされている「貝殻の不法投棄」問題を取材。近年では、中国人だけでなく、ベトナム人とみられる集団も出現。彼らの目的は“知られざる貝”の存在でした。

注意喚起も長年続く「貝殻不法投棄」に変化

撮影者:
ここから全部持って帰れよ?これ。ここ船あげるところだから。

人物A:
ごめんねー。

撮影者:
ごめんねじゃなくて。これ全部持って帰ってよ。ここ船あげるところだから。これ全部持って帰れって、だから。持って帰らなかったら不法投棄であれだよ。

動画が撮影されたのは、千葉県市川市の江戸川河口付近。めざまし8が現場を取材すると…。

佐野遊船 小野崎充さん:
だいたい、もう取り尽くしたっていうか。うちの周りではあんまり困らなくはなってきたんだけど。

江戸川の西岸側で遊船を営む佐野さんによると、近年、その被害は減少。カキが取れなくなるにつれ、不法投棄も減少しているといいます。では、動画はどこで撮影されたのでしょうか。

海岸付近を捜索してみると、カキの貝殻放置に対する注意を促す看板がありました。被害が続いていたのは、千葉県市川市の江戸川河口付近のエリア。

千葉県市川市漁業共同組合 林克樹さん:
剥いた跡ですよね。こういうの全部放置しちゃって行っちゃって、足をけがしたりだとか、そういうのもよくありますね。

地元の漁協の人を悩ませる貝殻の不法投棄。しかし、その被害に近年、ある変化が起きているといいます。

水中メガネをかけて潜り…新たな問題も

佐野遊船 小野崎充さん:
ここ2~3年、ベトナムの人が水中メガネをかけて、潜りながらとったりしていますね。いらなくなった船とかを引き取る業者の人が、ベトナムの人で。それで、あれしゃべってるのベトナム人だよってよく言うので…。

これまでの中国人たちに加え、ベトナム人とみられるグループが増加。不法投棄が多国籍化しているというのです。一体、彼らの目的とは?

千葉県市川市漁業共同組合・林克樹さん:
カキは中国系の人が多いですよね

――ベトナムの方は何を取る?

千葉県市川市漁業共同組合・林克樹さん:
ホンビノスガイとか、その辺が多いと思いますよ。10kgから20kgくらいですかね。大量に取ってどこに卸してるのかなと。家庭で食うような量じゃないので。声をかけたときに「売ってあげるよ」みたいな話もされて…。

ベトナム人の狙いは、ハマグリによく似た味わいの2枚貝「ホンビノスガイ」だといいます。

新たな問題が浮上した貝殻の不法投棄問題。解決する日は訪れるのでしょうか。

(めざまし8「#NewsTag」4月11日放送)