雪不足などから近年、満足に営業ができなかった南越前町町営の今庄365スキー場。昨シーズンは雪に恵まれ、今シーズンも無事、1月5日に営業をスタートしましたが、雪不足に備え通年型の観光施設へとシフトチェンジを図っています。再スタートを切り生き残りをかける町営スキー場の取り組みを取材しました。

◆スキーブームに乗り開業も…客足が減少、豪雨被害も

雪不足の影響で、当初の予定から約2週間遅れとなる1月5日に今シーズンの営業を開始した今庄365スキー場。
 
1月10日の3連休初日には、スキーやスノーボードなどを楽しむ家族連れや若者で賑わいました。
 
今庄365スキー場は、1990年に旧今庄町が運営するスキー場として開業。当時のスキーブームを追い風に、1994年度には1シーズンで12万人を超える客が来場しました。
 
その後はスキー人口の減少とともに年々、来場者が減少傾向に。さらに、2019年以降は雪不足に加え、新型コロナや豪雨災害の影響で営業できないシーズンが続きました。
 
高嶋支配人は「2020年からの3年間は、コロナの影響等で休業したこともあった。2022年は、当町で豪雨災害もあり、スキー場も施設がダメージを受け営業を断念した」と振り返ります。

◆2023年には4年ぶりに営業再開、にぎわい取り戻す

こうした苦難を乗り越えて向かえた2023年度のシーズンには、4年ぶりに営業を再開。整備費や人件費を抑えるために、4本あるリフトのうち1本のみを動かし、コースも縮小して客を受け入れることに。暖冬による雪不足の影響を受け、シーズン中に27日間の営業しかできないという結果になりました。
  
ただ、昨シーズンは懸念されていた雪不足をよそに十分な積雪に恵まれ、スキー場はかつてのにぎわいを取り戻しました。
   
「営業を再開し、昔からのお客様も戻ってきてくれ『再開してくれて良かった』という声をたくさん聞いている」と高嶋支配人。
 
コースの縮小を逆手に取り、今シーズンは家族連れや初心者を主なターゲットにしたスキー場として売り出します。
 
また、昨シーズンに始めた県外からのツアーバスも継続。関西や中京圏から訪れやすい県のほぼ中心に位置する立地を生かして、県内外からゲレンデデビューをしたい家族連れや初心者、繰り返し訪れる常連客を呼び込みます。
 
訪れた客は―
「コースの距離が短いので何回も往復しやすい」
「子供たちが思いっきり遊べるのでありがたい。行ける選択肢が増えてよかった」

◆雪不足でも“揺らがない”経営へ、通年型リゾートに転換

再びにぎわいを見せた今庄365スキー場ですが、雪不足への懸念は払しょくできていません。
  
「特に近年は温暖化の影響で雪が少なくなったり、降雪が遅くなったりという事が増えてはいる」とし、雪に頼らない施設の運営を目指すことになり、2024年から新たな事業に取り組んでいます。
  
南越前町の坂口さんは「今庄365スキー場を中心とする鉢伏山一体は、豊かな自然や町の指定文化財に指定されている城跡などの歴史文化遺産がたくさんある。1年を通して誘客可能な観光拠点になるよう整備を目指す」とします。
  
冬以外のグリーンシーズンでも客を呼び込めるように、通年型リゾートへモデルチェンジを図ります。
  
その第一歩として去年の6月、スキー場内を通って鉢伏山山頂を目指すトレッキングコースを新設しました。

さらに、2025年9月からはゲレンデなどを活用しキャンプ場の営業もスタートしました。
  
春夏秋は山登りやキャンプ場の営業を通して、冬のスキー場への来客につながるよう相乗効果も狙います。
  
「鉢伏山一体で交流人口の拡大や地域における観光消費額の増加を図り、町全体の活性化につなげていきたい」と坂口さん。
 
雪に左右されない新たな魅力づくりを進めながら、地域活性化の拠点として再スタートを切った今庄365スキー場。南越前町を代表する観光施設として、今後の展開が注目されます。

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