高市首相は、19日午後6時から首相官邸で行った会見の冒頭、「本日、内閣総理大臣として1月23日に衆議院を解散する決断をした」と明言した。
続けて、「なぜ今なのか」と切り出し、衆院解散を決断した理由について「高市早苗が内閣総理大臣で良いのかどうか、主権者たる国民の皆さまに決めていただくしかないと考えたからだ」と述べた。
さらに、高市首相自身が自民党総裁選挙で掲げた公約や、日本維新の会との連立政権合意書に明記した政策の多くについて「前回の衆院選では自民党の政権公約には書かれていなかった政策だ」と指摘するとともに、「前回衆院選の時には高市早苗が日本の国家経営を担う可能性すら想定されていなかった」と、国民に信を問う必要性を説明した。
衆議院の解散について「重い、重い決断だ」としたうえで、「逃げないため、先送りしないため、国民の皆さまと一緒に日本の針路を決めるための決断だ」と強調するとともに、「私自身も内閣総理大臣としての進退をかける」と断言し、過半数の議席を確保できれば高市首相の続投となるものの、「そうでなければ(現在、それぞれ立憲民主党と公明党の代表で、中道改革連合の共同代表となる見通しの)野田総理か、斉藤総理か、別の方か、間接的にだが国民の皆さまに内閣総理大臣を選んでいただくことにもなる」と述べた。
高市首相は、2025年10月の就任以来、「政権選択選挙の洗礼を受けていないことを、ずっと気にかけてきた」と明かしたうえで、「待ったなしの過大だった」物価高対策を含む“生活の安全保障”について順次必要な対策が進んでいるとの考えを示し、「経済運営に空白を作らない万全の体制を整えたうえでの解散であることを明確に申し上げる」と強調した。
また、「責任ある積極財政」や「危機管理投資」といった高市政権で打ち出した政策について改めて説明するとともに、「現在、軽減税率が適用されている飲食料品については、2年間に限り消費税の対象としない」と、時限的な消費税の減税を実施すると明言し、「私自身の悲願でもあった」と述べ、今後“国民会議”で財源やスケジュールの在り方など実現に向けた検討を加速する考えを示した。
さらに、高市首相は、皇室典範と憲法の改正に「正面から取り組む」と表明し、「こうした重要政策は、安定した政治基盤と国民の明確な信任がなければ実現できない」と、解散総選挙によって国民の信を問う必要性を重ねて強調した。
解散に伴う衆院総選挙の日程について高市首相は、「1月27日公示・2月8日投開票」と明かし、新年度予算の成立については「責任ある積極財政に賛同してくれる各党と力を合わせ、可能な限り早く実現したい」と述べた。
衆院総選挙の実施によって新年度予算案の審議が先送りとなり年度内の予算成立が困難と見られるなか、高市首相は「暫定予算の編成が必要になるかもしれない」と述べつつ、4月からの実施が決まっている高校無償化や給食費無償化については「関連法案の年度内成立や暫定予算の計上などあらゆる努力をして実現していく」と強調し、「むしろ選挙で国民の皆さまの信任を賜ることができたら、その後の政策実現のスピードを加速することができると考えている」と述べ、通常国会冒頭での解散に理解を求めた。
高市政権発足に伴い自民党との連立を解消した公明党が、立憲民主党と新党「中道改革連合」を発足させることについて高市首相は、「わずか半年前の参院選でともに戦った相手である立憲民主党に所属しておられた方々を、かつての友党が支援する。少し寂しい気持ちもするが、これが現実だ」と感想を述べたうえで、「“国民不在・選挙目当ての政治・永田町の論理”に終止符を打たねばならない」と、対決姿勢を鮮明にした。
質疑応答に入る前、高市首相は、真冬の選挙戦となることについて、特に雪国に住む人々に対し「恐縮に存じます」と述べるとともに、年度末の多忙期に選挙業務に携わる自治体職員に対し「心から感謝申し上げる」と述べ、約30分にわたった冒頭発言を締めくくった。
