『ロキソニン』や『アレグラ』など、病院から処方された薬の負担額が、増えるかもしれない。医師たちも頭を抱える実情を取材した。
負担額を上乗せする案で合意
解熱鎮痛剤のロキソニンや、花粉症対策のアレグラなど、ドラッグストアで手軽に購入できる市販薬のことをオーバー・ザ・カウンター、“カウンター越し”という意味のOTC医薬品と呼ぶ。

一方、病院などで医師が処方する、市販薬と成分や効能がほぼ同じ処方薬は、OTC類似薬と呼ばれ、殆どの患者に当て嵌まる。OTC類似薬は、健康保険が適用されるため、現在、患者の自己負担額は年齢や所得に応じて薬剤費の1割から3割だ。

全7000品目にのぼるこのOTC類似薬について、現在、自民党と日本維新の会が、ロキソニンやアレグラ、保湿剤のヒルドイドなどを含む約1100品目を対象に、2027年3月から負担額を上乗せする案で合意したのだ。

増え続ける医療費の削減が目的で、薬剤費の25%を特別料金として徴収する内容となっている。例えば、薬剤費が2000円の薬の場合、現行の3割負担では600円の負担となる。

これが新たな制度となった場合、2000円の25%、500円が特別料金となり、残る1500円の3割を合わせた950円に負担が増えることになるのだ。

負担増による患者の病院離れ危惧
福岡で街の人に聞くと「頭痛薬はよく使う。値段が上がったらちょっと困るかもしれない」(30代・女性)や「きつい思いをして病院に行っているので、さらにそこからお金もかかってくるとなると精神的にもきつい」(20代・男性)と話す人や「しょうがないことなのかなとも思う。誰かが負担していかないと制度が維持できないということか」(40代・女性)と話す人などそれぞれ困惑気味だ。

福岡市にある『やまもとホームクリニック』院長の山本希治さんは「医療費の削減は重要な課題」とした一方で、現場での混乱を不安視している。

「倍まではいかないにしても、かなりの負担になってくると思う。実際、患者が来た時には『なんでこの値段?』となるだろう。『しっかり説明していく』という医療側の責任が出てくる」とした上で「値段の負担が高いので『病院はやめようか』となると、病気の早期発見や正しい治療とかに繋がらないという可能性は若干、危惧する」と話し、負担の増加による患者の病院離れを危惧している。
(テレビ西日本)
