2025年の終わりに最高値を更新したコメの価格。2026年は値下がりするのか? 福岡の現場を取材した。
年が明けても依然として続く高値
訪れたのは、福岡市東区のスーパー『エムズ美和台店』。2026年、初めてコメが入荷し、品出しが行われていた。コメの価格を見てみると、安いもので5キロ4200円ほど。最も高いもので4900円を超えていて、年が明けても依然として高い状態だ。
この値段に買い物客(40代・男性)は「まだちょっと高い。子どもが2人いるので、よく食べるので、もうちょっと安くなると嬉しい」と話す。

別の買い物客(70代・女性)は「今年は値段が下がると期待はしているんですけどね。食べないわけにはいかないから、買いましたけど…」と表情も曇りがちだ。

農林水産省が2025年12月下旬に発表した全国のス―パーのコメ価格は、平均で5キロ当たり4337円と過去最高値となり、依然として高騰が続いている。

『エムズ美和台店』店長の久松浩一さんは「コメが売れる数は若干減ってきている。これ以上高くなり過ぎると、買われる側にとってはすごく不便になってくると思う」と不安を口にする。

倉庫に入りきれない大量のコメ
一方、福岡・宇美町の米穀店『いしぬき米穀店』には、令和7年産のコメが所狭しと積み上げられていた。
『いしぬき米穀店』代表の石貫徹也さんによると「9月、10月に農家と契約して仕入れていくが、今年は豊作で、倉庫に入りきれない。なので搬入を止めている状態」だという。
今シーズンのコメは豊作で、例年の1.5倍近い仕入れ量となっていて、一時的に搬入をストップしている状態なのだ。

豊作でコメがあふれているにもかかわらず、値段が下がらない理由は何故なのか。石貫徹也代表は「コメ不足からの豊作になったので、各業者が大量に高い価格で仕入れている」と説明する。令和のコメ騒動で業者間の競争が激化し、コメの仕入れ値が高騰しているためだ。

この米穀店では60キロあたりの仕入れ値が令和5年産は13000円程度だったが、令和6年産は25000円、そして令和7年産は32000円まで跳ね上がっている。

「契約の9割は仕入れている状態なので3000円台になると厳しい。豊作になってはいるが下げられない。実際どこまで販売できるか心配はある」(『いしぬき米穀店』石貫徹也代表)。
食品値上げは2026年も続く見込み
長引くコメ価格の高騰。業者が在庫を多く抱える中で今後、値段はどうなっていくのか?

『流通経済研究所』主席研究員の折笠俊輔さんは「12月だと年末商戦があるので価格は下がらないが、年明けしたので、ある程度、価格を自分たちの利ザヤを削ってでも流通させていかないと在庫が余ってしまっては問題になる。ということで値引きの動きが進んでいくと思っている」と予測する。

もう少し長い目で見ると今後さらに新米が出回るため、6月以降に在庫過多という状況であれば5キロ3700円まで下がる可能性もあるという。
そして、2026年は食品価格全体でまた値上げの1年となりそうだ。帝国データバンクによると2026年の食品の値上げは2025年ほどではないものの、年間で1万5000品目に上る可能性があるのだという。

特に1月から4月にかけてはマヨネーズやドレッシング、みそ製品など調味料の値上げが目立つということで、これまで以上に値上げが常態化しそうだ。
(テレビ西日本)
