OHKのカメラが収めた岡山・香川の懐かしの映像で、ふるさとの歴史を振り返る「きょうは何の日」。年末年始特別編として岡山・香川「昭和の年末年始」の映像をお届けします。今回は1980年(昭和55年)12月に、現在の岡山市中区にある「沖田神社」で撮影された映像です。

備前国藩主・池田綱政の時代に開拓された「沖新田」の土地の神様、産土神として建立され、江戸時代の1709年から現在の中区沖元にある「沖田神社」。映像は沖田神社で毎年12月25日に行われていた「おしめない」と呼ばれる行事の一つ「ジャンボしめ縄づくり」の様子です。当時はこの地域の迎春準備として親しまれていました。

朝8時頃から20~25人が神社の拝殿に集まり、青々としたワラを丁寧に編んでいく作業から始まります。そして徐々に、これらを集めたものがさらにひねり上げられ、より太く、長くなっていきます。

完成後は男性3人がかりで拝殿の外に出されたジャンボしめ縄。その両端を、1人がはしごに上り、他の人が道具で支えるなどして張っていき、最後は氏子らの立ち合いのもと「清めの儀式」が行われ、新年を迎える準備が整います。

終了まで6時間ほどかかったそうですが、神社によりますと、ワラの入手が難しくなったのと、高齢化による後継者不足で、「おしめない」は2017年ごろに姿を消したということです。

岡山放送
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