パッケージも決まっていない銀色の包みに入った謎のポテトチップス。福島市民のソウルフード「あの食べ物」の味を目指し開発が行われている。
■納豆味のポテトチップス
「開けた時のにおいは納豆」
「開けた瞬間、若干すっぱかったですね」
2025年12月14日に、福島市と大手食品メーカー・カルビーの協力で行われた新商品開発のためのワークショップ。
福島市といえば、言わずと知れた納豆の消費地。総務省の家計調査では、2024年の1世帯あたりの納豆の消費額は7830円で、過去10年のうち7回も納豆消費額日本一に輝いている。
2025年11月には、全国の納豆の頂点を決める「全国納豆鑑評会」が福島県内で開催されるなど、止まらない「納豆愛」を何とかお菓子にできないかと、大学生など若者もまじえて真剣な議論が行われた。
■もっと香りを!納豆愛にあふれた意見も
準備された試作品はシンプルに「納豆味」、そして「タレ」「からし」「白菜漬物」の風味を組み合わせた4種類。
試食した参加者は「私は『納豆味』にしました。納豆感が他より感じられたので」「納豆+タレ。私自身、毎日納豆はタレと合わせて食べていて個人的にタレが好きなので」と話す。
会場で最も人気を集めたのは「納豆+タレ」に白菜漬物の風味を加えた「全部乗せ」の味。そして、「納豆と漬物の風味や香りをもっと強くすべき」など納豆を愛する市民ならではの意見も出された。
カルビー株式会社の野堀和哉さんは「福島県ならず東北の皆様に食べていただいて『福島市の納豆』ということを世の中に広くお伝えすることができればうれしい」と話す。
新商品は、味のほかにパッケージデザインなどの検討も重ね、2026年7月ごろの販売開始を目指している。