新作狂言の装束が古くから伝わる『高瀬(たかせ)しぼり』で作られ、12月14日に熊本市の加藤神社で制作スタッフに手渡されました。
この装束は子どもたちが着るもので、狂言は来年1月18日(日)に菊陽町で上演されます。
【劇作家 山川 里海さん】
「清正公ゆかりの守護獣の3匹(タヌキ・キツネ・サル)が、清正公の治水とか利水とか干拓、経済発展などの功績をたたえる内容で作りました」
愛知県在住の劇作家・山川里海(やまかわ・さとみ)さんです。
加藤清正が手がけた『鼻ぐり井手』を題材に、熊本の守護獣たちが活躍する『加藤清正公国づくり狂言 熊本三獣士(さんじゅうし)』を制作しました。
この舞台で使用される子ども用の装束です。
玉名市在住の染色工芸家、下川冨士子さんが「日本の絞り染めのルーツ」といわれる『高瀬しぼり』で作りました。
4年前に『熊本三獣士』を初披露した熊本市の加藤神社で、装束の贈呈式が行われました。
神職が舞台の成功を祈願し、下川さんが装束を山川さんに手渡しました。
【染色工芸家 下川 冨士子さん】
「美しい朝顔の花のようなものをちりばめている袴と陣羽織の紋付に高瀬しぼりを入れたところを見ていただきたい」
【劇作家 山川 里海さん】
「本格的な狂言の装束を模して作っていただいたので、特に袴がかわいくて、加藤清正公の蛇の目紋のような高瀬しぼりの紋を入れてもらったので、本当に私も楽しみで、子どもたちがこれを着て精いっぱい演じてくれるとうれしいです」
『加藤清正公国づくり狂言熊本三獣士』は、2026年1月18日に菊陽町で開催される『能・狂言フェスタ』で上演されます。