女性のスカートの中を盗撮しようとして11月、福井市の男性幹部職員が現行犯逮捕された。その後、不起訴処分となったが、市が本人に聞き取りをしたところ十数回にわたって盗撮していたと述べたことから、懲戒免職処分を決めた。
市の聴取に「十数回、盗撮した」
12月25日付で懲戒免職処分となったのは、福井市役所の50代の男性次長。
この男性次長は11月15日、同市内のコンビニで買い物中の女性のスカートの中に、カメラを起動させた状態でスマートフォンを差し入れたとして盗撮の疑いで現行犯逮捕され、その後、不起訴処分となった。
だが、男性次長は市の聞き取りに対し、昨年から十数回にわたって盗撮を行っていたことを明らかにした。語ったのは「体調不良などでストレスを感じていた」という動機だった。
その上で「被害者にも市にも迷惑をかけて大変申し訳ない」と謝罪。「とても職場には顔を出せず、他の職員も一緒に仕事をするのは嫌だろう」と述べたという。
国の人事院は、盗撮行為に対する処罰は「停職」もしくは「減給」と定めているが、管理職の場合は処分を重くすることも考えられるとしている。
市は、男性次長が盗撮行為を繰り返していたと告白したことや、管理職としての責任の重さを考慮して、処分の中では最も重い懲戒免職とした。法律や市の条例に基づき、男性次長に退職金は一切支払われないことになる。
福井市の高島弘和総務部長は「職員一人一人が全体の奉仕者としての強い自覚と高い倫理観を持ち、公務員としてふさわしい行動を心がけ、市民の信頼回復に努める」とコメントした。
