午後5時、ドクターヘリの運航終了時間だ。これで退勤かと思いきや…。
鳥取大学医学部附属病院・松尾紀子医師:
連れて帰ってきた人が入院になるので、その入院の作業をこれからします。
関わった患者に少しでも携われたらとの思いからだ。
地域医療の隙間を埋めていきたい…めざす医師の姿とは
2人の子どもを育てる松尾医師は「生きていてくれたらそれが幸せです。人は突然死ぬんだな…という風にここに来てより強く思うようになったので」と話し、思うように子どもたちとの時間が取れない時もあると言うが、母親として健やかに成長してほしいという思いを新たにしたという。
そんな松尾さんが目指す医師の姿とは…。
鳥取大学医学部附属病院・松尾紀子医師:
なかなか『大きい病院にじゃあどうぞ行きましょう』と言っても行ける方はいないので、隙間を埋めていきたかったというのは本当の思いです。資格を取ったからといって全部できるようになってるわけではないので、やはり勉強は勉強で続けていかなきゃいけないなと思ってます。
資格を取得し、ようやく「スタートライン」。
鳥取大学医学部附属病院・松尾紀子医師:
救えない命は当然ありますが、常に誠意を持って対応したいと思います。
「空飛ぶ救急医」として、これからも患者の命と向き合っていく。
このように地域の救急医療を支えるドクターヘリだが、7月から運航委託会社の整備士不足による運航休止が相次いでいて、鳥取県内で稼働中のドクターヘリも2026年1月に5日間運休することがわかった。
運航を休止するのは、鳥取県と関西の自治体で作る「関西広域連合」が米子市の鳥取大学附属病院を拠点に運用しているドクターヘリで、新たな休止期間は2026年1月13日から17日までの5日間。
運航を委託している兵庫県の「ヒラタ学園」が、整備士を確保できないとして関西広域連合で運用する8機のドクターヘリについて、2026年3月までは月に4日から6日程度順次運航を休止するとしている。
鳥取県では、運航休止期間中は県の防災ヘリや鳥大附属病院のドクターカーなどでバックアップするとしている。
鳥取県内で稼働する関西広域連合のドクターヘリは、7月から断続的な運休を繰り返していて、12月もすでに6日間運休している。
(TSKさんいん中央テレビ)
