「マンスリー北中タイムズ」。北陸中日新聞の記者がイチオシのネタを伝えてくれます。
22日はあることがきっかけで交流が始まった舟橋村と南太平洋の島国の話題。富山支局の篠崎美香記者の報告です。
*リポート
「舟橋村役場の村長室にお邪魔しています。何やらこちらに緑色のキャラクターが並んでいます。村長おはようございます、このキャラクター何ですか?」
*舟橋村 渡辺光村長
「このキャラクターはナウラーの皆さんからいただいたキャラクターです」
*リポート
「ナウラー?」
*舟橋村 渡辺光村長
「ナウル共和国を愛されている皆様のことをナウラーと呼んでおります」
南太平洋の島国、ナウル共和国。日本から5000キロ、ハワイとオーストラリアの間にあり、人口はおよそ1万2000人。面積は21平方キロメートルと、世界で3番目に小さく島国としては世界一小さな国です。
そのナウルと舟橋村でなぜ交流が始まったのでしょうか?
*舟橋村 渡辺光村長
「勝手に2024年11月に発信されてて僕が見つけたのは12月ぐらい。え?と思って」
時間があれば「舟橋村」と検索し、世の中の関心度をチェックしているという渡辺村長。
去年秋にSNSで見つけたのが、ナウル政府観光局が発信した世界一小さな島国ナウルと日本一小さな自治体、舟橋村をデザインした記念バッジの販売でした。
これはおもしろい!と村長が記念バッジを購入したことを報告すると…。
*舟橋村 渡辺光村長
「ありがとう、ナウル島です、とまめに送っていただけるので多分こういうところがナウラーの心をくすぐってるのかな」
Xのフォロワー数はそのゆるさからナウラーの心を掴み58万人を誇ります。
その人気ぶりは、こんなところでも。
大阪・関西万博に出展したナウル共和国のブースで、展示するはずの物が届かず白い台座だけが置かれ、「心の綺麗な人には台の上の展示物が見えるはず」との投稿が話題となり、多くの人が台座目当てに訪れたのです。
*来場者は
「札幌からこれ(ナウル台座)を見に来た。Xでナウルをフォローしていてずっと見たくて探してきた」
Q.何か見える?
「特に見えませーん」
9月、舟橋村は大阪万博の会場でナウル共和国と広報連携の協定を締結。
すると連携を聞きつけたナウラーたちがまたまた勝手にグッズを作り村に送ったり突然訪ねてきたり。
ナウルパビリオンのマスコット「ナウルくん」と富山の赤巻かまぼこや村商工会議所のマスコット「ばんどりくん」とのコラボグッズが村長室に並んでいると言うわけです。
ナウルは、そのほかにも千葉県・銚子電鉄の命名権を取得、誕生した愛称「ナウル共和国駅」には全国からナウラーが訪れる人気ぶりです。
舟橋村への波及効果も気になるところですが…。
*舟橋村 渡辺光村長
「目に見えてすばらしい効果は今のところまだない。一番大事なのは関係人口という観点で、舟橋村というワードを耳にして目にしていただく方が1人でも多くなれば、それで正直十分」
互いの「小ささ」を武器に始まった交流。今後どれだけ大きく広がっていくのか注目です。