岐阜県御嵩町の山あいに佇む「ラ・プロヴァンス」は、絶景と極上スイーツが評判の“秘境カフェ”。今年で30年を迎え、先代の味を若きシェフが受け継いでいます。山里の静かな空間で味わうケーキを求め、遠方からも客が訪れます。

■山あいに佇む30年続く“秘境カフェ”

岐阜県御嵩町の山あいに佇む「ラ・プロヴァンス」は、今年でオープン30年を迎えるログハウス風の老舗カフェです。

客:
「ケーキがおいしいと有名。腕の良いパティシエさんが作っている」

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パティシエが丁寧に手作りする華やかなケーキは種類も豊富。2層ムースをフランボワーズジュレで包んだ「ロゼ ォゥ カヌレ」(460円)、栗をふんだんに使ったタルト「バルケットマロン」(500円)など、季節を取り入れた全8種類のケーキが楽しめます。

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さらに、予約制の自家栽培のハーブを使った「ハーブランチ」(1760円)も味わえる“隠れ家カフェ”。

客:
「この雰囲気と景色」

別の客:
「バラの時季になると特に綺麗」

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店内は大きなガラス張りで開放感抜群。テラス席からは丁寧に手入れされた庭と雄大な山々を一望できます。知る人ぞ知る立地ながら、30年間愛される秘境の人気店です。

■父の味を受け継いだ若きシェフ

店は30年前、渡辺裕佳さんがパティシエの夫・高士さんと開業しました。しかし2年半前、高士さんが病気で亡くなってしまいました。

裕佳さん:
「店を閉めていたんですけど、次男が“僕がやります”って」

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2年前、息子の諒也さんが店を継ぎ、シェフとして母とともに切り盛りすることに。諒也さんは、それまで会社員として営業職に就いていたといいます。

諒也さん:
「プレッシャーはすごかった。お父さんが大きすぎるので」

裕佳さん:
「うちのケーキは、大きいのをカットではなく、パパのこだわりでそれぞれが1個ずつ」

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諒也さん:
「もうすぐ3年になりますけど、お父さんのメニューも全部できていなくて…」

先代の頃から通うファンたちの期待に応えるため、諒也さんは早朝からケーキ作りに励んでいます。その成果も少しずつ表れています。

常連客:
「変わりなくおいしい」

別の常連客:
「甘さ控えめで、ちょうどいいバランスでした」

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舌の肥えたマダムたちからも“看板シェフ”として認められつつあります。その味を支えるのが、父・高士さんが残した「ケーキのレシピ」。作り方、隠し味、こだわりが詰まっています。

諒也さん:
「これが無かったらケーキはできなかった。残してくれて本当にありがたかった」

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父から息子へ託された味を守りながら、新たな歩みを続けています。

東海テレビ
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