共働き子育てしやすい街ランキング東京都1位の福生市。子育て世帯向け独自支援策とは―。

「こどもまんなかふっさ」のスローガンを掲げる東京都福生市。

福生市は、民間による調査で、2024年、共働き子育てしやすい街ランキングで全国3位、東京都1位の街に選ばれた。

福生市では、子育て世帯向けに独自の支援策を打ち出していて、「ふっさ子育てまる得カード」という支援策では、子育て家庭を支援するため、スマートフォン上に表示される電子カードにより、協賛店が提供する割引などの特典を受けることができる。

福生市子ども家庭部子ども政策課子ども政策係の大橋寿章さんは、「利用者からは、『市内の店舗でお得に買い物ができてうれしい』『専用サイトから粉ミルク用のお湯を提供してくれるお店などの情報がわかって便利』といった声をいただいています」と話す。

また、「赤ちゃんはじめての絵本事業」という独自のサービスも行っていて、3・4か月定期健診の際に、ボランティアによる読み聞かせなどを実施し、赤ちゃんに人気の絵本の中から、1冊をオリジナルトートバッグに入れて贈呈している。

さらに、教育面でもきめの細かい施策を講じている。

保育士の数と保育の質を確保するため、東京都では福生市が初めて、保育士が優先的に賃貸住宅へ居住できるようにしているほか、幼稚園からスムーズに小学校へ進学できるよう小学校の教員が就学前施設に、保育者が小学校に互いに参観、園児と児童の交流活動など、就学前施設と小学校との間で教育活動の相互交流を行っている。

福生市は今後、市内全小学校で無償で提供している放課後子ども教室事業「ふっさっ子広場」が、保護者から好評のため、学童クラブと連携させるなどさらに充実させていくということです。

大塚隆広
大塚隆広

フジテレビ報道局社会部
1995年フジテレビ入社。カメラマン、社会部記者として都庁を2年、国土交通省を計8年間担当。ベルリン支局長、国際取材部デスクなどを歴任。
ドキュメントシリーズ『環境クライシス』を企画・プロデュースも継続。第1弾の2017年「環境クライシス〜沈みゆく大陸の環境難民〜」は同年のCOP23(ドイツ・ボン)で上映。2022年には「第64次 南極地域観測隊」に同行し南極大陸に132日間滞在し取材を行う。