長野県安曇野市の小学生が自分たちで栽培したテンサイを使い砂糖づくりに挑戦しました。長野市の和菓子店が「テンサイ糖」を県の特産にしようと取り組んでいて後押しになりそうです。

青々と茂る葉っぱ。土からはみ出ているのは、ダイコン?それともカブ?豊科北小の5年生が育てた植物は?

児童:
「せーの!抜けた!」

砂糖の原料となる「テンサイ」です。(ヒユ科・別名サトウダイコン)

児童:
「よく育ってくれました!」

身近な食材について学ぶ中、砂糖の自給率が低いと知った子どもたち。自分たちで作ってみたいと春から育ててきました。

テンサイは寒冷地で育ち国内では北海道が主力。今年は雨が少なく苦労しましたが―。

児童:
「カラカラだったけど、水かけたら元気になってよかった」

大きなテンサイを138キロ収穫!

いよいよ砂糖に加工する「製糖」作業。皮をはいで刻んでいきますが―。

児童:
「硬くて、力入れないと切れない」

指導するのは、長野市の藤田治さんです。善光寺門前でタイ焼きならぬ「鯉焼き」を製造・販売している藤田さん。小麦粉や花豆など県内産にこだわってきました。

砂糖も県内産を使いたいと「テンサイ」に目をつけ、3年前から県内の農家などに栽培を委託。まだ量はわずかですがテンサイ糖を製造し、店で試食してもらうなどしています。

藤田九衛門商店・藤田治さん:
「余韻がすっと消える、あっさりした砂糖」

さて、子どもたちのテンサイ糖作り。小さく切ったらお湯に入れ、糖分が抜けるまで煮ます。

テンサイを取り出して絞り、さらに汁を煮詰めます。徐々に色が変わり、ねっとりしてきました。

固まれば完成です。

児童:
「おいしい!」
「すごくあまい!」
「(量が少なくて)達成感はあるけど、ちょっと悲しい」

わずかな量ですが、テンサイ糖ができました!

藤田九衛門商店・藤田治さん:
「将来的には長野といえば、リンゴ、そば、テンサイだよね、というくらいの産業にできたら。これから興味出てやってくれる人がいたらうれしい」

藤田さんは今後、加工場を設ける予定で、子どもたちの挑戦も普及への後押しになりそうです。

長野放送
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