12月1日未明、北海道室蘭市の製鉄所で爆発があった。

ケガ人はいなかったが、熱風炉と呼ばれる施設が大きく壊れた。

いったい何があったのだろうか。

製鉄所で爆発―「熱風炉」の屋根が吹き飛ぶ

製鉄所に並ぶ4本の大きな筒。

そのうちの一つは丸い屋根が吹き飛んでいるように見える。

丸い屋根が吹き飛んでいる
丸い屋根が吹き飛んでいる
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周囲には大量のがれきが散乱し、焼けた車両も確認できる。

12月1日午前1時ごろ、近隣住民から消防へ一報が入った。

「家が振動するような感じの爆発音がして工場内で火事のようだ」(近隣住民)

焼けた車両も
焼けた車両も

JRの駅や線路がすぐそばに―約10時間後に鎮火

爆発があったのは室蘭市にある日本製鉄の工場だ。

付近は港に面した工場が立ち並ぶ地区。

JRの駅や線路がすぐそばにある。

港に面した工場が立ち並ぶ地区
港に面した工場が立ち並ぶ地区

付近のカメラには工場周辺で火の手があがるような様子がとらえられていた。

消防車など16台が出て、火は約10時間後に消し止められた。

当時、工場内に従業員がいたが、熱風炉近くには人はおらず、けがをした人はいなかった。

カメラに火の手が上がる様子が 提供:ウェザーニュース
カメラに火の手が上がる様子が 提供:ウェザーニュース

熱風炉の一部で爆発が発生

日本製鉄などによると、爆発のあった「熱風炉」は高炉へ送る空気を加熱する装置で、内部は1200℃あるという。

この熱風で高炉で鉄鉱石などを溶かし、鉄を取り出す。

今回は工場内にある熱風炉の一部で爆発が発生した。

「熱風炉」の一部で爆発が発生
「熱風炉」の一部で爆発が発生

「熱風炉」は高さ約40メートルで、爆発により崩落していて、内部のレンガなどが周囲に飛び散り、熱風炉周辺から火が上がり広範囲に燃え広がった。

「熱風炉」とつながる「高炉」では9月にトラブルがあり、11月末に完全復旧したばかりで、工場側は爆発との関連などを調べている。

熱風炉は爆発により崩落
熱風炉は爆発により崩落
北海道文化放送
北海道文化放送

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