新庄市の明倫学園の3年生が「新庄まつり」さながらの山車(やたい)パレードを繰り広げた。その名も“明倫まつり”。子どもたちが総合的な学習の時間の集大成として挑んだ。

警察から許可を取り、道路で初めてのパレードを行ったのは明倫学園の3年生51人。

「ここで一発、元気出してホイサー、ホイサー!」

新庄まつりについて学ぶ総合学習は5年前に始まり、2025年の3年生は8月から準備を重ねてきた。

(3年生)
「太鼓も、大太鼓も、ほとんどが手づくりです」
「ボンドあったよー」

2025年も3つのチーム「山車」「囃子(はやし)」「歴史」に分かれ、山車チームは地元若連のアドバイスを受けながら制作を続けてきた。

山車の題目は「風流・日本昔話」。
大きさは実際の山車の約8分の1だが、桃太郎や竹取物語などをモチーフに、人形や飾りの配置に至るまで子どもたちがアイデアを出し合って作り上げてきた。

(3年生)
「山車を作るのがこんなに難しいんだなと」
「失敗したら作業ができなくなる」
「大きくなったら本物の山車を作りたい」
「作りたい! 作りたい!」

「明倫若連、行くぞ! おー!」

集大成の山車行列は“史上初”の取り組みを企画。
これまでは体育館を周回するだけだったが、ことしは学校を飛び出し“公道”でのパレードに挑戦した。

(3年生担任・松田駿先生)
「今年は“新庄開府400年”ということで、新庄を盛り上げようという動きが子どもたちからもひしひしと伝わってきた。これからも子どもたちと頑張っていきたい」

ゴールは約1キロ先の、雪の里情報館。
沿道にはいつしか多くの住民が見物に訪れ、子どもたちの頑張りに拍手を送っていた。

(地元住民)
「すごい。物語が3つもあってクオリティがすごく高い」
「うれしい。囃子の声を聞いただけでワクワクします」

山車は約30分かけてゴールに到着。
いずれは地元の若連の中心を担う子どもたち。
“担い手不足”で祭りの灯が消えてゆく地域もある中、新庄まつりも例外ではない。

(3年生)
「新庄まつりがなくならないように、後輩たちにちゃんと伝統をつないでいきたい」

子どもたちの情熱と頑張りが詰まった山車は、12月17日まで雪の里情報館に展示される。

「明倫まつり成功したぞ! お~!」

さくらんぼテレビ
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