いすゞ自動車とファミリーマートなどは20日、交換式のバッテリーを搭載したEVトラックを使った配送の実証実験を始める。
トラックは、バッテリーを左右に2個ずつ、合計4個搭載したタイプ。
交換ステーションに入ってトラックのパワースイッチをオフにすると、自動で充電済みのバッテリーと交換される。
左右両側のバッテリーを同時に交換する仕組みは、国内初。
運転手による作業は不要で、7分ほどで完了する。
交換式ではないEVトラックでは、急速充電でも2時間ほどかかるということで、大幅な時間の短縮によりEVの課題である「充電時間の長さ」をカバーする。
さらに、24時間配送が必要なコンビニの配送網にこのEVを導入することで、効率的なカーボンニュートラルの実現を目指す。
いすゞの南社長は「課題一つ一つを解決し、実証から実用に向けて続けていきたい」と述べた。
ステーションの電気は、横浜市が提供する再エネ由来の電気と、取り付けられた太陽光パネルで発電した電気を組み合わせ、CO2フリーを実現する。
横浜市で排出されるCO2のうち、約2割が運輸部門から排出されているということで、横浜市の山中市長は「コンビニの配送車でバッテリー交換式のEVは、我が国の脱炭素化を進める大きな一歩になる」と期待感をあらわにした。
まずは3台を使って実証実験を行い、将来的には全国に広げたいとしている。