大分市佐賀関で発生した大規模火災では、170棟以上が燃えている甚大な被害がでていて発生から24時間が経ちましたが、鎮火には至っていません。現場の焼け跡からは性別不明の心肺停止の人が見つかり、死亡が確認されました。

◆TOS佐野格記者(18日午後8時半すぎ)
「こちらは、大分市の佐賀関漁港です。対岸からも激しく炎が燃え上がっているのがよくわかります。懸命な消火活動が続いています」

この火事は18日午後5時40分ごろ大分市佐賀関の住宅街で発生しました。住宅など建物170棟以上が燃え焼けた範囲は少なくともおよそ4.9ヘクタールに及んでいます。

また、19日正午過ぎ、火元とみられる場所の近くで性別不明の人が心肺停止の状態で見つかりその後死亡が確認されました。

この火事で稲垣清さん76歳と連絡が取れなくなっていて、警察などは亡くなったのは稲垣さんの可能性が高いとみて身元の確認を急いでいます

◆テレビ西日本山田裕希記者(19日午前9時ごろ)
「大分市佐賀関上空です。火災の発生から一夜が明け、黒く焼け焦げた住宅が広範囲に及んでいることが確認できます。発生から15時間が経ちましたが現在も消防の消火活動が続いていて至る所で白い煙が上がっています」

19日になっても火は消し止められず、県や熊本県の防災ヘリ、また、自衛隊も協力して消火活動にあたっています。

しかし、火は火災現場から海を挟んでおよそ1・4キロの距離にある離島にまで燃え移ったほか、周辺の山林でも延焼が続いています。

こうした中で避難所には多くの避難者が詰めかけています。19日朝はおにぎりなどが配られました。

◆住民
「一睡もしていないみんなしていないと思う。椅子に座っていて」

「(玄関を)開けたとたんに火柱 が。えーもうすぐじゃない。どうしようと」

「早く家に帰りたい。帰ってちょっと寝たい」

現地に開設された避難所には19日午後3時時点で、108世帯167人が避難しています。

大分市などによりますと、現場周辺は木造の住宅が密集した地帯で、被害が拡大したと見られています。

発生から24時間が経ちましたが現在も鎮火には至っていません。

行政も対応に追われています。

県は自衛隊に災害派遣を要請。

19日午前の対策本部会議では自衛隊などと連携して県内の全ての消防力を動員して消火活動にあたること。また、大分市と共に住宅の確保など避難者への対応に万全を期すことなどを確認しました。

このほか、県は災害救助法の適用を決めています。これによって避難所の運営など被災者に対応する費用の大半を国や県が負担することになるということです。

◆県防災局 藤川将護局長
「長期の避難になるので、しかも 住宅が燃えているので住むところの確保をしっかりやっていかないといけないということで県や市だけでなく民間の力も借りながらやっていこうと確認しているところ」

また大分市も関係者で対応を協議したほか午後には足立市長が火災現場を視察しました。

◆足立市長
「山頂にまだ火が残っているかたちなのでそこが消火できればあすには鎮圧というところまでいけるかもしれない。まだ煙がかなり出ているので鎮圧にはいたらない」


また、国も総理官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、情報収集にあたっています。

テレビ大分
テレビ大分

大分の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。