インフルエンザの流行、感染の勢いが増しています。富山県内の定点医療機関あたりの患者報告数は先週の2.5倍に急増し、警報レベルに入りました。
過去最も早いペースで感染が拡大し、クリニックに訪れる患者が増えています。
クリニックに訪れる患者が急増、A型インフルエンザが猛威


富山市のふたごぼしキッズクリニック。18日に38度6分の熱が出て鼻水が止まらなくなったという2歳の男の子が診察を受けました。

医師が真っ先に疑ったのはインフルエンザ。 検査の結果は、陽性。感染力が特に強いA型でした。
*2歳児の母親
「お姉ちゃんがインフルエンザ。(家で)隔離しきれず(弟に)うつった。お姉ちゃんは小学2年生、5年生で学級閉鎖があって、学童保育も行ってるので、マスクしていないからうつったのかな」
このクリニックでは、インフルエンザの診断に訪れる患者が先月末から急増。去年より1カ月半ほど早いといいます。

*ふたごぼしキッズクリニック 柴田幸院長
「今週は1日20人近く診断している状況。インフルエンザは飛沫感染。マスクをしないと、他の人にうつしてしまう。手洗い、うがいとかの対策はとっておいた方がいい」
病児保育室も対応に追われる

一方、富山市ののがみこどもクリニックに併設された病児保育室。
共働きの家庭などで保育園や小学校を休まなければならない子どもを預かる施設です。

19日は預かった4人すべてがインフルエンザに感染した子どもでした。
*のがみこどもクリニック 病児保育室 尾山若菜看護師
「今週に入って、インフルの子ばかり予約が入っている状況」

徹底してるのは施設内での感染予防。
インフルエンザの検査を受けた上での入室が必須で、陽性と陰性の子どもを完全隔離。
換気や消毒などコロナ禍と同じレベルの対応が続いています。
*のがみこどもクリニック 病児保育室 尾山若菜看護師
「きょうはみんなインフルなので、両方の部屋に(子どもが)入っているが、熱が高い子と回復期の子どもに分けている。コロナの時から、ずっと変わらず同じように手洗い、消毒は徹底してやっている」
1週間で患者数が2.5倍に急増、33校で学級・学年閉鎖の措置

県が19日発表した今月10日から16日までの1週間に確認されたインフルエンザの患者は1定点医療機関当たり34.58人となり、先週、注意報レベルの10人を超えてから1週間で警報レベルの30人を超えました。
例年、警報レベルに入るのは1月中旬から下旬で、11月10日の週に警報レベルとなるのは1999年の調査開始以来、最も早くなりました。
また、この1週間にとられた学級閉鎖や学年閉鎖の措置は、幼稚園・小中高校あわせて33校40件に上り、県感染症情報センターはとりわけ15歳未満の感染が顕著であるとしています。
地域別では、富山市と高岡、射水、氷見市の高岡厚生センター管内の患者報告数が40人を超えています。
県は手洗いやマスク、換気などの感染予防のほか、重症化を防ぐワクチンの早めの接種を検討するよう呼びかけています。
(富山テレビ放送)
