イギリス政府は17日、難民の受け入れを厳格化する大規模な見直し案を発表しました。
イギリスでは現在、難民として認定されると、まず5年間、国にとどまることができます。
しかし新しい案では、認められるのは、2年半の一時的な在留許可になり、その後も、母国が安全になったかを定期的に審査し、安全だと判断されれば、原則として母国に帰るよう求めます。
また、イギリスで「永住権」を取得するまでに必要な期間も、これまでのおよそ5年から、20年へと大きく延ばされます。
政府はこうした見直しによって定住までのハードルを高くし、難民申請者や不法入国者の流入をおさえたい考えです。
現地メディアは、第2次世界大戦後では最大級の難民認定制度の見直しで、申請件数を大きく減らしたデンマークの制度をモデルにしていると伝えています。
イギリスでは、難民申請者の数が年間10万人を超え、過去最多を更新し続けていて、英仏海峡を小型ボートで渡ろうとする人たちへの対策を求める声や、申請者への宿泊施設の提供に対する国民の不満の声が高まっていました。