戦災で焼失した仙台城跡の「大手門」の復元に向けて、仙台市が中間案を公表しました。2036年までの復元を正式に目指すもので、建築費は15億円。さらに市道の通行制限など、新たな課題も示されました。

11月14日、初めて示された「大手門」の復元予想図です。幅約20メートル、高さ約13メートル、“国内最大級”の城の門です。

「大手門」は江戸時代から仙台城の正門として使われ、1931年には国宝に指定されましたが、仙台空襲で焼失しました。

復元の完了は、伊達政宗の没後400年となる「2036年まで」を正式な目標としています。

費用は建築費だけでおよそ「15億円」。設計や周辺整備も含めると、総額はさらに増える見込みで、仙台市は寄付やふるさと納税なども活用するとしています。

記者リポート
「歩行者用の道路として整備が検討されているのは、大手門が復元されるこの周辺と本丸につながる市道です」

周辺には新たに歩道を整備し、歩行者中心の空間へ転換を図るということです。

復元工事にあたっては、大手門跡の真上に市道が通っているため、2030年度ごろから周辺の車の通行を止める必要があるとしています。

また、建て替えが検討されていた「脇櫓」については、当面の間、解体せず、残す方針が示されました。

脇櫓は1967年に市民の寄付で再建されたもので、2029年ごろに大手門整備のガイダンス施設として内部を公開することにしています。

仙台放送
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