佐賀・唐津市のブランド養殖サバが大量に死んでいるのが見つかった。毎年秋に始まる出荷は当分の間、停止に。夏の記録的な暑さが原因とみられている。異常な高温が続く夏場の養殖環境改善が今後の課題だ。
安全で美味しい“ブランド養殖サバ”
「唐津Qサバ」は、エサの管理によって、脂のノリを保つことができるほか、食中毒の原因となる寄生虫アニサキスのリスクを減らすことができる完全養殖のマサバ。

唐津市と九州大学の共同研究で2014年に誕生し、安全でおいしい水産資源としてブランド化が進められている。

出荷は毎年、秋に出荷が始まる。しかし、今シーズンは異変が起きている。
サバ大量死 夏の高い海水温が原因か
唐津市によると今シーズンも例年同様に2万尾の出荷を予定していた。しかし、9月から10月にかけて大量に死んでいるのを漁業者が確認したという。

今年の夏の漁場の海水温は30℃と例年よりも2℃ほど高く、負担をかけないようエサの量を抑えたことなども原因と見られるという。

一昨年は赤潮の影響で出荷を見合わせていたが、夏の暑さで出荷できなくなるのは初めてだ。

再出荷の時期は未定で、唐津市は漁協や九州大学と夏場の養殖環境の改善に向け対策を進めたいとしている。
