インフルエンザが“過去2番目の早さ”で猛威を振るっている。
登校できない児童を預けるため、利用する人が増えているのが、民間の学童保育だ。
急遽、朝から受け入れることになった民間の学童保育に密着した。
■去年より1カ月早くインフルエンザが流行
御所南はらしまクリニック 原島伸一院長:流行してきたので、いつもより早く打ってくれてよかったと思いますね。
この病院では、先週からインフルエンザの患者が増え始め、ワクチンの接種に訪れる人も増えている。
御所南はらしまクリニック 原島伸一院長:1、2カ月ぐらいピークが前倒しされているように感じています。
厚生労働省が先週金曜日に発表した、インフルエンザに感染した人の数は、5万7000人を超えていて、前の週と比べておよそ2.4倍に。
近畿・徳島で、1医療機関あたり10人以上の「注意報レベル」に達した地域は、2週間前にはなかったが、先週には2府3県に増えた。
御所南はらしまクリニック 原島伸一院長:11月にピークを迎えるとは思わない。はやるだろうと言われていましたけど、本当に現実になったという感じ。
全国的にインフルエンザの流行は去年より1カ月ほど早く、過去20年間で2番目の早さとなっている。

■関西各地で休校相次ぐ 9月以降で500校以上
その影響は、教育の現場にも…。
亀岡市立亀岡小学校 今井元希さん:2年2組のクラスは、学級閉鎖になっているので、ここにも閉鎖と書いています。
京都府亀岡市にある小学校。今週に入り、インフルエンザで休む児童が急に増え、現在1クラスが学級閉鎖となっている。
亀岡市立亀岡小学校 今井元希さん:金曜日は(休みの児童が)2人ぐらいだったんですけど、月曜日来てみたら一気に十何人休んでいて、僕もびっくりしました。とにかく人数が多いので、接触は避けられない。こまめな手洗いや換気で予防していくしかないかな。
関西の各地では、休校などが相次いでいて、9月以降合わせて500校以上でインフルエンザによる学級閉鎖が起きている。

■登校できない児童が利用するのは民間の学童保育
登校できない児童を預けるため、利用する人が増えているのが、民間の学童保育だ。
午前8時半ごろにやってきたのは、6年生の女の子。11日に学級閉鎖になったばかりだ。
児童の親:学級閉鎖で、夫婦共働きなので、子供を預かってもらえるので連れてきました。公立の学校は受け入れてくれない、(学級閉鎖で)休みのとき。こういう民間のところが開けてくれていて助かる。
こちらの学童保育では、保護者からの連絡を受けて、急遽、朝から受け入れることに。
鶴見わらべ学童保育所 山田亜佑美さん:共働きの方も多いし、自宅でどうしても見れないということで、学童を利用してくれてる方が多いので、ちょっとでも子供たちの居場所を作れるように、朝から開所して。

■早い流行のワケ「万博と共にウイルスが持ち込まれた」
各地で猛威をふるうインフルエンザ。なぜこんなに早く流行を迎えたのだろうか。
りんくう総合医療センター 倭正也感染症センター長:特に最近、インバウンドが増えてきていますし、また今回万博であるとか、大きなイベントがあると、そういった人と共にウイルスが持ち込まれてきている。
(ワクチンを)これからそろそろ打とうかなと思う前に、流行が来たということも、我々にとってはタイミングが悪かった。
例年より早いインフルエンザの流行。今後どうなっていくのだろうか。

■「終息は早まる可能性あるが、別型の流行やコロナも増える。2月まで警戒を」
流行が早まったインフルエンザですが、終息も早いのだろうか。
りんくう総合医療センター 倭正也感染症センター長によると「終息が早まる可能性もあるが、別型のインフルエンザが流行する可能性もあり不透明。加えて新型コロナ患者もこれから増えそう。来年2月ごろまでは警戒を」ということだ。
(関西テレビ「newsランナー」2025年11月12日放送)

