秋田・横手市の横手城南高校華道部が、2年連続で全国の舞台に立つ。11月16日、京都で開催される「Ikenobo花の甲子園」全国大会。東北大会を制したチーム『花こまち』は、2014年以来の優勝を目指して日々練習に励んでいる。チームワークを武器に全国の頂点を狙う。

東北大会で示した個性と調和

9月に仙台市で行われた花の甲子園東北大会。

花の甲子園東北大会(仙台市・9月)で花を生ける『花こまち』のメンバー【写真提供:横手城南高校華道部】
花の甲子園東北大会(仙台市・9月)で花を生ける『花こまち』のメンバー【写真提供:横手城南高校華道部】
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挑んだのは、チーム『花こまち』のメンバー、部長の柴田野乃さん、小松遥菜さん、佐藤芽生さんの3人だ。

テーマは「“はな”をいかす」。当日発表された花材を使い、30分で作品を仕上げるという緊張感の中、3人はそれぞれの思いを花に託した。

小松さんは「尊い花の命が美しく輝けるように」、佐藤さんは「唯一無二の存在」を表現、柴田さんは「花を見て笑顔になってほしい」と願いを込めた。

全国切符をつかんだ(左から)小松遥菜さん、佐藤芽生さん、柴田野乃さん【写真提供:横手城南高校華道部】
全国切符をつかんだ(左から)小松遥菜さん、佐藤芽生さん、柴田野乃さん【写真提供:横手城南高校華道部】

三者三様の個性と全体のバランスが高く評価され、見事優勝。2年連続の全国大会出場を決めた。

全国大会のテーマは「“いのち”をいかす」

全国大会では、3人がリレー形式で一つの作品を仕上げる。持ち時間は1人10分。発想力、速さ、そしてチームワークが試される。

葉で「いのちの広がり」、中心の花で「生命力」を表現しようと試行錯誤する3人
葉で「いのちの広がり」、中心の花で「生命力」を表現しようと試行錯誤する3人

練習では、バラやオンシジウムなど7種類の花材を選び、葉で「いのちの広がり」を、中心の花で「生命力」を表現。

バランスを保つようアドバイスする華道家元池坊秋田支部の冨樫優子さん
バランスを保つようアドバイスする華道家元池坊秋田支部の冨樫優子さん

外部講師の冨樫優子さんからは「バランスを意識して配置を」とのアドバイスがあった。

仲間とのチームワークが武器

「1年生のときから仲の良い3人なので、チームワークはどこよりも良い」と語る柴田部長。互いの強みを理解し合い、最後の仕上げまで細やかに調整する姿は、まさに信頼の証だ。

部長の柴田野乃さん(中央)は「チームワークの良さが武器」と語る
部長の柴田野乃さん(中央)は「チームワークの良さが武器」と語る

佐藤さんは「色の配置や細部までこだわりたい」と語り、小松さんは「最後に全体を整え美しさを引き出す」と意気込む。

柴田さんは「支えてくれた人への感謝を忘れず、練習の成果をすべて出し切る」と決意を示した。

それぞれが役割を担い、一つの作品を完成させる――その姿は華道の精神そのものだ。

2014年以来の全国優勝を目指して

全国大会には全国13校が出場する。チーム『花こまち』が目指すのは2014年以来の優勝だ。

「花でみんなを笑顔にする」と全国優勝を狙う横手城南高校華道部『花こまち』の3人
「花でみんなを笑顔にする」と全国優勝を狙う横手城南高校華道部『花こまち』の3人

「花でみんなを笑顔にします。全国優勝します!」と力強く語る3人。

花に込めた想いと、仲間との絆を武器に、横手城南高校華道部『花こまち』の挑戦は続く。

(秋田テレビ)

秋田テレビ
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