高市首相は12日の参院予算委員会で、立憲民主党の蓮舫議員から、自民党の派閥の政治資金問題で不記載のあった佐藤官房副長官の起用を白紙にするよう迫られたのに対し「一度任命したものを白紙にするつもりはない」と述べ、拒否した。
蓮舫氏は高市首相への質疑の冒頭、「総理ご就任おめでとうございます。随分前に深夜番組の司会を一緒にした時はこういう立場になると思わなかったが、政治信条や政策の優先順位は違うけれど、心から高市総理に頑張ってほしいと願っている。体にも気をつけて頑張っていただきたい」と述べた。
高市首相は「ありがとうございます。体にも気をつけて、でもこれまでの積み上げがある。やっぱり政治家としてやり抜きたいこと、しっかりやらせていただきたいと思っている」と応じた。
その上で蓮舫氏は「今日は、ちょっと耳の痛いことを指摘する。事実を示しをして、総理総裁の受け止めを聞いて、問題を提起して、解決の糸口を見出せればいいと思っている」と述べた上で、、高市内閣の副大臣や政務官・官房副長官に不記載のあった議員を起用したことについて追及した。
高市首相は「自民党は残念ながら、衆議院でも参議院でも敗北をして少数の政党になり、党の中の様々な機関を雨動かすこと、国会の様々な機関、政府の役職を考えると、一定の検察による捜査も受け問題がなかった、またそれぞれ真摯に説明を尽くしてきた人材については適材適所、全員参加で活動していただこうと考えていた」と説明した。
蓮舫氏はさらに、高市首相が、同じ奈良県選出で不記載があったものの選挙を経ていない佐藤啓参院議員を官房副長官に起用したことについて、参院自民党内からも異論が出ていることを指摘した上で、「この人事いったん、白紙にしませんか」と求めた。
これに対し高市首相は「一度任命したものを白紙にするつもりはございません。本当に全員活躍、全世代総力結集ということだ。優秀な人材いっぱいいると私は自負している。不記載のあった方もいらっしゃるが、全員に活躍していただきたいと思っている」と述べ、「仕事で返していただこうと思っている」と強調した。