部活の外部コーチの男性から長年、複数回にわたり性的被害を受けたとして、20代の女性がコーチに対し1100万円の損害賠償の支払いを求め提訴しました。

【原告の女性】
「性被害は魂の殺人自分でもそう思う」

訴状によりますと、中国地方に住む20代の女性は中学2年生から大学入学後までの間、当時の運動部の外部コーチから性的行為を繰り返し強要されました。

【原告の女性】
「こういった行為をされることは、私にとって普通だと思っていた。気づいたら自分がグルーミング…手なずけられていて指導者が言うことは正しいこの人の言うことを聞いていれば私はそのスポーツで強くなると思い込んだ」

女性は今年に入り、PTSD=心的外傷後ストレス障がいと診断され、精神的な被害が回復していないとして外部コーチに1100万円の支払いを求めて、今月4日、裁判所に訴えを起こしました。

【原告の女性】
「お前も共犯だからこの関係がばれたらそのスポーツをやってられない普通に生活できなくなるから絶対にこの関係はばれてはいけないと日常的に言われていました。絶対に逆らえない状況が作られていたと今は思います」

弁護士によりますと、このコーチは同じ競技の指導を続けていますが、今年になって女性が刑事告訴したことで、児童福祉法違反の疑いで逮捕され、任意で捜査が進んでいます。

コーチは女性の被害について18歳以降の性的行為に関しては認めているということです。

【スタジオ】
会見の中でも出てきた「グルーミング」とは「手なずける」という意味がありますが、「性的グルーミング」は、大人が信頼関係を利用して子どもに近づいて性的加害に及ぶことです。
女性は今年に入って友人や恩師に話したとき、「あなたは悪くない。被害者だ」と言われ、自分が受けた行為は性被害であり、異常だったことが分かったということです。

性被害・性犯罪にあった場合は相談窓口があります。決して1人で抱え込ます相談してください。「性被害ワンストップセンターひろしま」082-298-7878

テレビ新広島
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