火災の原因は多岐にわたりますが、近年増加しているのが電化製品に使用されているリチウムイオン電池からの発火です。
11月5日にごみ処理施設でリチウムイオン電池が原因とみられる火災があった松江市でも、対応強化や分別の徹底を呼びかけています。

11月5日、松江市鹿島町にある市のごみ処理施設「エコクリーン松江」で起きた火事では、リチウムイオン電池が出火原因と見られています。

施設職員:
リチウムイオン電池とかは、きょう載せていますか?

このリチウムイオン電池は、市民が「自己搬入」で持ち込んだごみの中に混ざっていたとみられ、施設では職員によるチェックを徹底するなど対応を強化しています。

松江市環境エネルギー部・山田晋次長:
赤字で特にここ(小型家電や発火物)がありますか?ないですか?という聞き取りをするようにした。

強い衝撃や圧力を与えたり、高温で放置すると発火するおそれのあるリチウムイオン電池。
内蔵した電化製品の増加と比例するように火災事故の件数も急増し、大きな問題となっています。

エコステーション松江・田辺雄一場長:
これが回収して分別したリチウムイオン電池になります。ネジを外して分解して手作業で一つ一つやっています。

松江市では、リチウムイオン電池を使った製品を捨てる場合、「金属資源ごみ」の袋に入れて出すことになっています。
しかし正しく分別されずに捨てられ、火災につながったケースもありました。

松江市環境エネルギー部・山田晋次長:
電子タバコ、燃やせるごみの袋に入っていました。回収をして収集車で回転をさせて作業をしている間に出火してしまった。

2023年12月、ごみの収集中にリチウムイオン電池内蔵の電子タバコから出火。
大事には至りませんでしたが、小さい製品はごみの中に混ざると見分けにくいのが現状です。
リチウムイオン電池の入った製品のほかガスボンベやライターなど可燃性のあるものは分別し、適切な処分が必要です。

松江市環境エネルギー部・山田晋次長:
外側はプラスチック系なので、これは燃やせるのではないかという勘違いもあったのではないかと思うので、いろんな商品にリチウムイオン電池が入っていることを啓発強化していきたい。

また10日午後2時頃にも、松江市浜佐田町で燃やせるごみを回収していたごみ収集車から煙があがりました。
すぐに作業員が消火したため、けが人はいませんでした。
松江市によると、燃えたごみ袋の中にはスマートフォンが入っていたということで、市はスマートフォンに内蔵されたリチウムイオン電池から出火したとみています。

ごみ収集という欠かせない市民サービスを火災で停滞させないためにも、正しい分別の知識と市民のモラルが求められています。

TSKさんいん中央テレビ
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