プラチナのように輝く昆虫が話題

世界には綺麗な昆虫がたくさんいるが、まるで人の手によって作られたような輝きを持つ昆虫もいる。過去には編集部で、まるで宝石のような蜂を紹介した。

(参考記事:まるで宝石!新種の「青蜂」 発見者が語る“ちょっと鈍臭い”生態

そして今、新たに別の輝く昆虫がTwitterに投稿され、話題となっている。

それがこちら。

本物のプラチナコガネの標本です。改めて撮っておきました。
鏡面な感じ伝わりますか?顔がとてもかわいいです。
プラチナコガネ(コスタリカ産)Christina chrysargyrea

このようなコメントとともに、手のひらに乗せた昆虫を投稿したのは、標本制作などをしている山﨑理(@yamazaki_sedign)さん。「プラチナコガネ」という名前が表すように、光に反射した姿がとても美しい。

この投稿はTwitterでも話題となり、「とても綺麗」「作り物?本物?」「小型ワイヤレスマウス!」といったコメントがつくなど、約3万3000いいねが付いている。(10月15日時点)

提供:山﨑理さん
この記事の画像(8枚)

山﨑さんによると、このプラチナコガネはネットで購入したとのこと。まずは山﨑さんに、購入した理由やプラチナコガネの魅力を聞いた。

投稿者「想像を遥かに超える美しさ」

ーープラチナコガネはずっと探していたの?

1年くらい前からネットで見ていたのですが、高価な虫ですので未熟な自分の技術ではうまく標本にする自信がなく、購入を見送っていました。今回たまたま綺麗な個体が売られていたので我慢できずこれを買わないと後悔するな…と、思い切って買いました。


ーー手に取って見た時はどうだった?

実際手に取ってみると想像していたよりずっと美しく、人気があるのも納得でした。買って良かったと思いました。プラチナコガネはたくさんの種類がいますので、ハマってしまいそうです。

提供:山﨑理さん

ちなみに、撮影の際に「まわりのものが全て映り込むので大変だった」とのことで、鏡のように光が反射する昆虫だからこその撮影の苦労があったようだ。

しかし、どんな種類なのかは分かったが、生態などもう少し知りたい。生息地など、さらに詳しい話を九州大学総合研究博物館の丸山宗利准教授に聞いた

金色や銀色の他に赤色に輝く種類も

ーーこの昆虫の正式な名前を教えて

”プラチナコガネ”というのは総称です。 クリシナ・クリサルギレアといい、クリサルギレアとは”金”と”銀”の意味があります。金色、銀色や赤色の種類があり、投稿された標本は銀色のタイプです。

提供:山﨑理さん

ーーどういう昆虫なの?

プラチナコガネは全部で100種ほどいて1種類ずつ種類が違います。下の写真に写っている他にもまだたくさんの種類があります。

提供:丸山宗利准教授

プラチナコガネのほとんどの種類が緑色をしていますが、15種類ほどの中にピカピカの色をした種類があります。基本的には1種類1色ですが、キンギンコガネのように金色タイプや銀色タイプ、赤色タイプの場合があります。


ーー生態は?

成虫は木の葉を食べてます。幼虫はカブトムシの幼虫と同じで、腐った木などを食べます。


ーー大きさはどのくらいなの?

大きいもので3.5センチくらいで、小さいもので2センチくらいです。

ーーどこに生息している?

アメリカ合衆国の南部の方から南アメリカにかけて、森林に生息しています。日本にはいないです。

身を守るために周りの風景を吸い込む

ーーとても綺麗だが、なぜこんな色をしている?

身を守るためです。

パチンコ玉のようにすごく反射します。薄暗い森の中で葉などに止まっていると、鏡のように周りの風景を吸い込むんです。それによって敵から身を守る、姿を隠していると言われています。

提供:山﨑理さん

ーー幼虫も綺麗な色をしているの?

幼虫はただのイモムシです。カブトムシの幼虫と同じ形をしていますが、成虫になると綺麗な色をしています。


ちなみに、丸山准教授らの書籍「驚異の標本箱 -昆虫- 」(10月16日発売)の表紙には、プラチナコガネが選ばれている。

「驚異の標本箱 -昆虫- 」 提供:丸山宗利准教授

これだけ光を反射すると目立ってしまいそうだが、実は「鏡のように周りの風景に溶け込むため」というのは驚きだった。世界にはまだまだ不思議な昆虫がたくさんいる。

山﨑さんはTwitterでいろいろな昆虫の標本を紹介しているので、興味がある方は覗いて見てほしい。

【関連記事】
カエルに食べられても“お尻から生きて脱出できる”昆虫を発見…なぜ消化されないのか聞いた
“絵本の世界”みたいな昆虫をタイで撮影…どんな生態なの?専門家に聞いた