宮城・柴田町で2023年4月、当時54歳だった村上隆一さんが長男の妻と次男によって殺害されたとされる事件の裁判で5日、初公判が行われ、謎の霊能力者「JUN(ジュン)」をめぐる事件の“奇妙な背景”が見えてきた。
検察側は「『JUN』は敦子被告がなりすましていたもの」と指摘するが、13日の被告人質問では直哉被告が「JUNは敦子被告ではない」と共謀を否認した。
「隆一さんは敦子に呪いをかけている」
黒のパンツに、黒のシャツ。電話をしながら仁王立ちでこちらを見ている人物は、村上敦子被告(48)だ。
この記事の画像(22枚)義理の弟の村上直哉被告(25)と敦子被告の2人は2023年4月、当時54歳だった村上隆一さんを殺害した罪などに問われている。
殺害された隆一さんは、敦子被告の義理の父親で、直哉被告は隆一さんの次男。
直哉被告は敦子被告の夫の弟、2人は義理の姉と弟という関係だ。
11月5日に開かれた事件の初公判で見えてきたのは、事件の“奇妙な背景”だった。
謎の霊能力者「JUN(ジュン)」の存在だ。
検察側は「『JUN』という霊能力者が、直哉被告にLINEで隆一さんを殺害するようメッセージを送っていた」と説明。
謎の霊能力者「JUN(ジュン)」からのメッセージ:
隆一さんは敦子(被告)に呪いをかけている。隆一さんを殺害しないと敦子(被告)が死ぬ。
検察側は「『JUN』は敦子被告がなりすましていたもので、敦子被告が隆一さん殺害を仕向けた」と指摘したのだ。
義理の姉と弟…肉体関係持つまでに
実は直哉被告と義理の姉、敦子被告は、親密な関係にあった。
直哉被告の友人は「直哉は高校時代か、高校卒業後に兄貴の嫁(敦子被告)と付き合っているという話は聞いた覚えがあります」と話す。
直哉被告は兄の嫁・敦子被告と肉体関係を持つまでに…。
検察は敦子被告が霊能力者JUNになりすまして直哉被告をマインドコントロールし、隆一さん殺害を仕向けたと主張している。
敦子被告がマインドコントロール?直哉被告は共謀を否認
13日の被告人質問で、直哉被告は「JUNは敦子被告ではない」と改めて共謀を否認した。
その理由を「敦子被告と2人で一緒にいるときにもJUNからラインが来たこともあった」と説明した。
また、検察が指摘した「JUNが殺害を仕向けた」という点について直哉被告は、「JUNはあくまで助言してくれるだけで、殺す決断は自分がした」と話した。
弁護側は、直哉被告は犯行当時、心神耗弱状態だったと主張した。
敦子被告との共謀が争点となったこの裁判。判決は11月25日に言い渡される。
(「イット!」11月13日放送より)