KMバイオロジクスは、菊池市にある研究所で新たなワクチン製造拠点の起工式を行った。この新拠点は、平時はKMバイオロジクスの製品を製造し、有事の際にはパンデミックに対応したワクチンを製造するデュアルユースとなっている。

平時は製品 有事はパンデミック用ワクチン

11月7日に菊池市にあるKMバイオロジクスの菊池研究所で行われた、新しいワクチン製造拠点・KD棟の起工式。KMバイオロジクスや建設会社などの関係者が玉ぐしを捧げ工事の安全を祈願した。

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このワクチン製造拠点の整備は2022年9月に経済産業省の事業に採択され、進められてきたもので、平時はKMバイオロジクスの5種混合ワクチンの一部や日本脳炎ワクチンを製造。

一方、感染症の有事が起きた際には、隣のFC棟と連携して、ウイルスや微生物のパンデミック用ワクチンを製造するデュアルユースとなっている。

平時にノウハウと技術確保し有事に生かす

KMバイオロジクスの永里敏秋会長は「建築資材の高騰などで設計変更を行った」と話し、「(設計変更の結果)すごく効率的な生産体制ができると思っている。平時から動かし有事も対応する。それができるのはKMバイオロジクスの強み」と、新拠点への期待を寄せた。

また、髙橋洋匡社長は「平時は既存の製品について確実に生産できるノウハウと技術を確保しつつ、何かあった際には速やかに対応できるよう、平時から準備をしておく。それが我々の責務」と、デュアルユース事業への思いを述べた。

このデュアルユースのKD棟は、鉄骨造りの3階建てで、2027年度末に完成予定。

(テレビ熊本)

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