フィギュアスケートの東日本選手権が10月24日から3日間にかけて行われ、シニア男子は吉岡希が優勝した。
この大会を勝ち抜いた選手達が12月19日から東京・代々木第一体育館で開催される、全日本選手権へ出場することができる。
その切符を手にしたシニア男子の選手たちを紹介していく。
吉岡希が東日本初制覇
男子はシードの鍵山優真、中田璃士とGPシリーズのため免除されている佐藤駿、三浦佳生に加えて上位5名が全日本への出場を決めた。
優勝は吉岡希。
4回転ジャンプを武器に、2023年の世界ジュニアで3位表彰台に上るなど活躍。シニアへ転向し、近年は表現力やスケーティングの強化で磨きをかけている大学4年生だ。
ショートは“孤独”がテーマの新プログラム『THE LONELIEST』。
表現力やスケーティングが求められる静かな曲調で、後半に差し掛かる前に入っている側転が見どころだ。
冒頭4回転トーループ、3回転トーループの大技を出来栄え点2.66の加点がつく完璧な出来で成功。ジャンプをノーミスし、2位と10点以上差をつけ首位スタート。
続くフリーでも、4回転ジャンプを2本組み込んだ構成で7つのジャンプを全て着氷。安定感のある演技を見せ、ショート・フリーともに1位で完全優勝を果たした。
東日本を制覇し、全日本では後半グループでの滑走となった吉岡。
ミラノ・コルティナ五輪最終選考会を兼ねた今年の全日本へ向けては、「今回の会場、代々木は僕が初めて出た全日本の会場。去年は全然自分のしたい演技ができなかったので、今年はしっかり準備満タンで楽しめたら」と意気込む。
2位三宅星南は初の東日本出場
2位に三宅星南。
去年の全日本で会心の演技を見せ6位と躍進。迎えた今季は、所属が変わり初の東日本出場となった。
岡山県出身の三宅は、スケート界のレジェンド・高橋大輔さんと同じリンクを拠点とし、指導を受けていたこともあったという経歴を持つ。
そんな中ショートは、かつて高橋さんも滑っていた『Sevdama / Inamorata / Ceremony Of Passage』を選曲。今までのイメージを変える難しいプログラムをあえて選択し「自分の限界を超えて殻を破っていきたい」という狙いを込めている。
