全国的にクマの出没や人身被害が相次ぐ中、新潟県関川村で10月28日、クマ対策の一環として、荒川の河川敷の一部を整備する作業が行われた。一方で、政府も防衛省を含めたクマ対策の関係省庁会議を開催する方針を示した。
川沿い通り住宅街へ向かうクマ…河川敷整備で“通り道”を除去
関川村の荒川河川敷で始まった緊急的なクマ対策。
川沿いの茂みを通って山から住宅街方面に近づいていくと考えられているクマ。このため、河川敷の見通しを良くしてクマの通り道なくそうと草木を重機で踏み倒していった。
羽越河川国道事務所の南健二副所長は「家屋の連担部がつながっているので、人的被害を極力下げるということで作業をしている。川沿いやこの堤防上でも目撃情報があるので、対策としては効果があると期待している」と話す。
対策は、荒川河川敷沿いの全長約2kmにわたって行われる。

南副所長は「全国的にもクマの出没が多いということで、河川の高水敷の木を少し倒してクマの発見ができるように寄与できれば」と話した。
目撃情報は例年の3倍以上に…注意・警戒を呼びかけ
関川村では25年度、すでに例年の3倍以上となる52件のクマの目撃情報が確認されていて、注意・警戒が呼びかけられている。

関川村農林課の冨樫吉栄課長も「クマを呼び寄せるような柿などの収穫は早めにお願いしたい。食べ物のざんさなどを家の近くに置かないようにしてほしい」と呼びかけている。
政府 防衛省含めたクマ対策の関係省庁会議開催へ
こうした中、木原官房長官もクマ対策について「クマによる被害の抑制・抑止に向けて、政府一丸となって対策を着実に実施するため、追加的対策を実施するよう指示したところであります」と言及。
関係省庁に対して、対策パッケージの見直しを指示し、防衛省を含めたクマ対策の関係省庁会議を開催すると発表している。
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