富山県内では先週からクマによる人身被害が3件発生しています。
今月24日には、常願寺川に近い立山町の住宅街にクマが出没。
自宅の庭で剪定作業していた女性が襲われ、顔面を骨折する大ケガをしました。
*近所の人
「日中でこんなことになるなんて思いもしなかった。早く落ち着いてほしい」
南砺市でも26日にカキの実を取っていた75歳の女性がクマに襲われ、右腕などを噛まれました。
こうした状況を受け、県は緊急の対策会議を開きました。
県は今月発生した人身被害はいずれも屋外で1人で作業していたところクマに襲われたと説明し、特に柿を除去する際は必ず複数人で行い、ヘルメットの着用を徹底するよう呼びかけました。
また、クマの生態に詳しい県自然博物園ねいの里の間宮寿頼館長補佐は、「最近は朝や夕方だけでなく、日中もクマのよる備えが必要」としたうえで、「来月末までは警戒し続けてほしい」と述べました。
*県自然博物園ねいの里 間宮寿頼館長補佐
「いま、ピークを迎えている。2~3週間は継続して注意を続ける。11月末までは警戒態勢を怠らないことが重要」
今月のクマの出没件数は329件と人身被害が相次いだ一昨年よりも多く、住宅地での出没が増えています。
会議では出没に備え「緊急銃猟」の手順を確認することなどが呼びかけられていました。
*県自然博物園ねいの里 間宮寿頼館長補佐
「(クマは)ドングリに代わるカキなどで食いだめを一生懸命している状態で平野部にも出ている」
「最大限、人側がクマを引きよせない取り組みが必要」