福岡県飯塚市で10月23日(木)に開幕したIFSCクライミンググランドファイナルズ2025は世界の強豪6ヵ国が集結し、クライミング界初の男女混合による国別対抗戦が見どころの一つ。

最終日はパラクライミング決勝。
9月に行われた世界選手権では日本人選手が4クラスで優勝、またロサンゼルスパラリンピックでは正式種目となり層の厚い日本人選手の活躍がますます期待される。

パラクライミングでは視覚障害と身体機能障害があり、さらにその中で障害の程度に応じたクラス分けが行われる。

【障害のクラス分け】※数字の小さいクラスが障害の程度が重くなる
・視覚障害:B1、B2、B3
・上肢機能障害:AU1、AU2、AU3
・下肢機能障害:AL1、AL2
・その他の機能障害:RP1、RP2、RP3

決勝は制限時間内にどこまで登れたかを競うリード競技。
今回は障害のクラスを超えて2グループに分かれ、それぞれルートA、ルートBで争われた。

◆結果◆

Aグループ
金・藤咲淳一(B2)
銀・前岡ミカ(B3)
銅・青木宏美(B1)

Bグループ
金・黒澤真吾(B3)
銀・山下和彦(RP3)
銅・結城周平(AL2)

Aグループ6番目に登場した藤咲淳一はB2クラス。
アイマスクは着用しないがサイトガイドからの誘導、指示を聞きながら登っていく。
完登もわずかに時間オーバー、しかしポイント獲得でそれまでトップの青木宏美を抜いてトップに躍り出る。
最後に登場した前岡ミカも健闘したが最後は及ばず、そのまま藤咲が逃げ切った。

Bグループ6番目に登場した優勝候補の1人、黒澤真吾はB3クラス。
急遽Bグループで出場となりルート変更の不利をものともせず完登し見事金メダル!

Aグループ・金の藤咲は「一手、一手進むごとに拍手、声援がうれしくて自分の力になった」「オリンピックに出るような選手たちと同じ場所で競うことがでたし、パラの競技にも多くの観客の方が来てくれてうれしかった」「ワールドカップや世界選手権でメダルを取れるよう強くなりたい」と大会を振り返った。

<10月26日 筑豊緑地公園/いいづかスポーツ・リゾート・ザ・リトリート(福岡・飯塚市)>