実は、お湯をためている前後どちらで入れても変わりはないそう。

ただし湯船に浸かるのは、入浴剤がお湯に完全に溶け切ってからにしてほしい。

「例えばシュワシュワと炭酸ガスを発生する錠剤タイプの入浴剤などは、溶けている最中のガスが出ているときの方が効果が得られそうと思うかもしれません。しかし、この状態では成分の一部しかお湯に溶け込んでいないため十分な効果が得られません。しっかりと効き目を感じたいのなら、やはりお湯に溶け切った後に入浴するのが正解です」

炭酸ガスが出ている最中は成分が溶け切っていない(画像はイメージ)
炭酸ガスが出ている最中は成分が溶け切っていない(画像はイメージ)

さらに“お湯の量”や“温度”、“浸かる時間の長さ”によっても、効き目が左右されるそう。

「40℃程度のぬるま湯で10分間」が目安

そもそも入浴剤は、一般的な浴槽におけるお湯の量(150L〜200L)を目安に開発されている。

「お湯の量を減らして濃度を高めた方が、効き目がありそうに思えるかもしれませんが、必ず適量のお湯に入れてください。お湯の量が多い場合は、増やした分だけ入浴剤を足した方が、十分な効果が得られます」

なお、お湯の“温度”や“浸かる時間”に関しては、日本浴用剤工業会で勧めている基準がある。

季節によっても異なるが、大体38℃〜40℃くらいのぬるま湯に、10分ほど全身で浸かっていれば十分とのことだ。

首の下まで浸かると効果が得やすい(画像はイメージ)
首の下まで浸かると効果が得やすい(画像はイメージ)

「10分は意外と長いもの。ほとんどの方がすぐに浴槽から上がってしまうため、体の芯まで温まっておらず十分な効果が得られていないと思います。試しにタイマーなどを使って、実際に計測しながら入浴してみるとよいでしょう」

最後にシャワーで流さないで

また湯船から上がった後は、入浴剤が溶け込んだお湯の色などを気にして、シャワーなどで洗い流してしまう人もいると思うが実はNG。