高市首相として初めて迎えた朝。
車から降りると、早速資料を見せられ大忙しの様子。
記者:
総理、ぶらさがり(取材)よろしいでしょうか。
高市首相:
ミサイルのことがありまして、予定を変更しましたので後ほど…。
北朝鮮による弾道ミサイル発射の対応に追われていました。
その1時間半後、取材に応じた高市新首相。
「決断と前進の内閣、こう命名させていただきました。とにかくみんなで意思決定をしたら前に進んでいく。それもスピードをあげて進んでいく、その思いで懸命に働いてまいります」と決意を表明しました。
21日夜の会見では、「国家国民のために結果を出していく。強い日本を作るために絶対に諦めない。そう決意している」と述べました。
経済対策で強調したのは物価高対策で、「国民の皆さまが直面している物価高への対策をしっかり講じていく。ガソリンの暫定税率は速やかに廃止する考え。野党の皆さまのご意見にも耳を傾け、いわゆる103万円の壁も引き上げていく。手取りを増やし家計の負担を減らす。そのための経済政策です」と述べました。
女性初の就任となった高市新首相。
夫の山本拓元衆院議員が初のファーストジェントルマンとなりました。
2人は2004年に結婚し、2017年に離婚しましたが2021年に再婚。
高市新首相は以前、FNNの取材にプロポーズの言葉を明かしていました。
高市首相:
(Q.旦那様がいろいろ作ってくれる?)だって結婚の時の契約だもん。「自分は調理師免許を持っております」と。「だから一生あなたにおいしい料理を食べさせます」で「結婚してください」だったから、それは約束だもん。作ってもらうよ。
その山本氏が21日、電話取材に応じました。
初のファーストジェントルマンになることについて聞くと、「そんな自覚はありません。それに欧米諸国と違って日本の場合はあまりパートナーが目立たない方がいい。私の存在が障害にならないように“ステルス旦那”としてサポートしたい」と答えました。
22日、本格始動した高市新内閣。
44歳で重要閣僚の防衛相に就いた小泉大臣は、午後の栄誉礼で出迎えを受けたあと、職員を前に決意を述べました。
小泉進次郎新防衛相:
隊員とそのご家族を守り抜くことは、私に課せられた重要な使命です。常に皆さんの先頭に立ち、皆さんとともに我が国を守る。国防という崇高な使命を果たしていく覚悟です。
続く引き継ぎ式では、24歳差のバトンタッチ。
すると、中谷前防衛相(68)から「信念」と書かれた色紙を贈られ、記念撮影。
引き継ぎ式では、小泉新防衛相の父・純一郎元首相の写真を手に、言葉を交わしました。
注目された高市内閣の新閣僚。
初入閣は10人です。
その1人、石原宏高環境相(61)は引き継ぎ式で「私は字が下手なのでペンにしました」と話し、少し緊張しながら筆ペンで署名していました。
そして42歳で初入閣したのが、小野田紀美経済安保相です。
職員らに拍手で迎えられ、繰り返し頭を下げていました。
今回新設された外国人政策に関する担当大臣も兼務する小野田新経済安保相。
父親がアメリカ人、母親が日本人です。
2022年、防衛大臣政務官に就任した際には、自身のSNSに訓練を体験する動画を投稿。
一方、初入閣を果たした21日、小野田経済安保相を巡る、SNSのある投稿が注目されています。
安倍元首相のXを見てみると、最新の投稿が小野田経済安保相の内容です。
亡くなる前日に投稿した最後のポストで、「自民党公認のみで戦い抜く小野田紀美候補。日本を守り抜く小野田紀美候補に力を。よろしくお願いします」とエールを送っていました。
そして21日、日本の未来に直結する経済の安全保障を担うポストに就いた小野田経済安保相。
高市首相と話したあと、取材のため声をかけると…。
小野田経済安保相:
大丈夫でーす、すみませんNGで。ちょっと時間がなくて、すぐにあしたの準備をしなくてはいけないので…。(Q.任命された大臣は?)たくさんあったので、ちょっと…。報道のとおりです。
その後の任命式には、光沢あるシルバーのドレス姿で登場。
記念撮影では、高市首相の隣で正面を見据え、笑みも見せました。
一夜明け、大臣として初めて臨んだ会見の第一声。
「おはようございます!このたび経済安全保障担当大臣、外国人との秩序ある共生社会推進担当大臣、ならびにクールジャパン戦略…」と、初入閣ながら8つの分野の担当大臣に。
注目の外国人政策については「一部の外国人による犯罪や迷惑行為、各種制度の不適切な利用などにより、国民が不安や不公平を感じる状況も生じている。排外主義に陥ってはならないが、国民の安全安心の確保は経済成長に不可欠。ルールを守らない人への厳格な対応や、外国人を巡る現下の状況に十分に対応できていない制度、施策の見直しを含めたさまざまな課題を、政府一体となって総合的な検討を進めたい」と述べました。
用意した資料を読み上げる場面が目立った初会見。
クールジャパン政策について質問を受けると笑みを浮かべ、資料を見ずに話し始め…。
小野田経済安保相:
経済の柱としても、あらゆる面で皆さまの好きを力に変えていく。これを実現していけたらと思っています。あ!そう!そして引き続き…。
自分の言葉を織り交ぜつつ、初の会見を終えました。
農水省の職員だった鈴木憲和新農水相(43)は、小泉前大臣から引き継ぎを受けました。
鈴木憲和新農水相:
どうぞ古巣へ。
小泉前農水相:
古巣へ、それって新大臣にとっても古巣じゃないですか。
同学年の2人。
鈴木新農水相が小泉前農水相にアドバイスを求めると…。
鈴木新農水相:
今後、メディア対応のあり方も含めてご指導いただけたら。
小泉前農水相:
あんなにやらない方がいいですよ。マイペースでやってください。
鈴木新農水相は会見で、「先の見える農政を実現する」と強調しました。
正式にスタートした高市新内閣。
目玉人事として注目を浴びたのが、初の財務相に就任した片山さつき氏(66)。
22日朝、藤色のスーツ姿で初登庁。
財務省はかつて片山大臣が在籍した古巣です。
1982年、当時の大蔵省に入省すると、出世コースとも言われる主計官を女性として初めて務めました。
その後、いわゆる“小泉チルドレン”として初当選した片山大臣。
小泉元首相を招いた国政報告会では、若くして命を落としたという地元の有力者に歌をささげました。
過去には地方創生相も務め、今回2度目の入閣は、政権の要となる財務相。
22日、加藤前大臣からの引き継ぎを受けました。
そして22日午後4時ごろ、財務相として初めての会見で「責任ある積極財政の考え方に基づく経済財政運営を行って、日本再生を進めていく中で財政健全化との両立を図ってまいりたい」と述べました。