毎日の食卓に欠かせない食材、卵。
かつては価格の優等生と呼ばれていましたが今、ピンチを迎えています。
お昼時でにぎわう東京・中央区の「喫茶アメリカン」の店内では、多くの方がタマゴサンドを食べていました。
分厚くカットしたふわふわ食パンに自家製の卵サラダをたっぷり挟んで、その上にも卵を盛りつけたサンドイッチ。
東京・東銀座の名物、タマゴサンドです。
連日大好評のタマゴサンド。
なぜ、ここまで山盛りなのでしょうか。
喫茶アメリカン オーナーシェフ・原口誠さん:
昔(タマゴは)安かったですよね、1個10円ぐらいの感じでしたよね。だから昔、ハムサンド・タマゴサンド・ツナサンド、同じ価格帯にしてたんですよ。それじゃやっぱり申し訳ないということで(上に)乗せたりして、人気出ちゃって。もうエスカレートして、こんなになっちゃってるけど。
現在、1日約800個使うという卵。
価格は10kgで約4000円まで上がっています。
喫茶アメリカン オーナーシェフ・原口誠さん:
(去年・おととしと比べると)1.5倍くらいになってる。3年前からはもっと。
JA全農たまごによりますと、10月の22日までの平均卸売価格は、Mサイズで1kg当たり325円。
これは「エッグショック」と呼ばれた2023年4月と5月の価格に迫る高値水準です。
それでも…。
喫茶アメリカン オーナーシェフ・原口誠さん:
我慢するしかない、うちはね。(価格を)上げたいけど上げられない。大勢お客さん来てるのに裏切りたくないから。それがまず一番ですよね。
そんな中、北海道の養鶏場でニワトリが高病原性鳥インフルエンザに感染していることが確認されたのです。
全国の養鶏場で今シーズン初の感染です。
政府は関係閣僚会議を開き、対応に当たりました。
木原稔官房長官:
今後、全国どこで発生してもおかしくない状況になります。
22日、東京都内のスーパーでは卵が10個280円で売られていました。
スーパーイズミ業平店・五味衛社長:
通常はだいたい130円ぐらい。だから(2)倍以上ですよね。不安になります、(鳥インフルで)すぐ50円ぐらいアップしちゃうので。
北海道によると、今回殺処分されるニワトリは道内にいる卵を産むニワトリの8%ほどで、流通は保たれているとして、道は冷静に行動するよう呼びかけています。