10月31日に開幕する春の高校バレー岩手県大会の注目校・男子の第3シード専大北上は、「2セッター」というシステムを取り入れた攻撃的なバレーで、初の優勝を目指します。
2025年、県内ベスト4に入り続けている専大北上は、5月の県高総体では3位に入り、20年ぶりに東北大会に出場しました。
躍進の要因の一つが、攻撃力を高める「2セッター」というシステムです。
セッターとアタッカーの両方できる選手を2人置くことで、常に前のポジションにアタッカーが3人いる状況をつくり出し、攻撃力を高めます。
カギを握る「セッター兼アタッカー」を務めるのが、新旧のキャプテンです。
テンポの速いトス回しを見せるのは、チームを東北大会に導いた前のキャプテン・3年生の高橋玲央選手で、左腕から切れ味鋭いスパイクを放ちます。
専大北上3年 高橋玲央選手
「自分が点を取ったときもうれしいが、自分のファーストタッチやセットアップで、点数を取ってくれたときの方がうれしい」
その玲央選手からキャプテンを引き継いだのが、2年生の池田雄成選手です。
堅実なトスワークと、思い切りの良いスパイクで流れを呼び込みます。
専大北上2年 池田雄成主将
「キャプテンを始めたとき、なかなかうまくいかず悩んでいた時期もあったが、残ってくれた3年生2人には、精神面でもかなり助けてもらったのでとても感謝している」
その“もう1人の3年生”が高橋由汰選手です。身長183cmの高さを生かしたプレーを得意としています。
専大北上3年 高橋由汰選手
「自分のプレーの強みはスパイク。高い打点から、ストレートや長いコースなどを打つのが得意」
10人いた3年生のうち、チームに残った2人の“高橋”が精神的な柱となっています。
前のキャプテン・玲央選手は、2024年の春高県大会に右ひざのけがで出場できませんでした。
専大北上3年 高橋玲央選手
「今回の春高、最後の春高なので、全力で出し切って、みんなと泣いたり笑ったりできるように頑張りたい」
専大北上3年 高橋由汰選手
「このチームで春高に出て、一日でも長くプレーしたい。1勝でも多く勝ちたい」
仲間の思いを胸に臨む最後の大会。
3年生2人と新キャプテンが先頭に立ち、チーム全員の絆を力に、春高の扉を切り開きます。
専大北上2年 池田雄成主将
「せっかく2人が残ってくれたので、『絶対に春高に連れていく』という思いで。勝つのを目標にしているが、楽しんでプレーしたい」